「Hi5!」活用方法紹介Vol.1:学校での国際学習/国際理解学習(2010.07.01)

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、世界の子どもの状況や国際協力活動について、身近に捉えるためのポスター式教材「Hi5!」を開発しました。現在までに学校や児童館などで、3000人以上の子どもたちが本教材を活用したセッションに参加しています。今回は「Hi5!」の学校での活用方法をご紹介します。

■「Hi5!」を活用して、高校生が中学生に発信■

2010年5月〜6月にかけ、神奈川県の私立橘学苑高等学校1年生の国際学習の授業の一環として、高校生1年生が紛争下の子どもの状況について学び、さらに系列の中学校の2年生に伝えるという授業を行いました。とても活発な高校1年生9名と実践した3回計6時間の授業の流れは下記の通りです。

第1回目(2010年5月29日実施):
「Hi5! 4.Rewrite the Future 〜いっしょに描こう!!子どもの未来〜」を活用し、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのボランティアとクイズやすごろくをしながら、紛争下の子どもたちの状況と教育の重要性について学習。

P5290006-mini.JPG第2回目(2010年6月12日実施):
紛争下の子どものより具体的な状況やセーブ・ザ・チルドレンによる国際協力活動を写真で知り、「Hi5!」を活用して、中学生に伝える流れを考える。

 第3回目(2010年6月19日実施):
上記2回の学びをもとに、高校生自らが、「Hi5!」を活用して、46人の中学2年生に授業を実施。紛争下の子どもの状況について伝え、お互いの考えや思いを共有。

IMGP0530-mini.JPG 

第1回目では「なんとかしたいけど、高校生じゃ何もできない」と言っていた高校生。3回計6時間の授業を通じて、学校に行けないことや常に地雷と隣り合わせの生活を強いられることなど、紛争下の子どもたちの状況について学びを深めることができました。そして何より、最後に自分たちの言葉で中学生に伝えることで、行動することの大切さや他者に伝えることの難しさに気付いたようです。

〜高校生の感想〜
「自分はこんな裕福な生活をしているのに、世界中には生きるか死ぬか瀬戸際になっている人たちがいるなんて悲しい。」(第1回実施後)
「私たちが今できること・・・'伝えること'をできると分かり、中学生に伝えることができて嬉しかったです。」(第3回実施後)
「自分達も、言うのは簡単だけれど、行動に表さないといけないと思いました。」(第3回実施後)

〜中学生の感想〜
「戦争で何も関係ない人が傷つくのはかわいそう」 
「いろんな問題があって学校に行けない人たちに勉強の楽しさや大切さを知ってほしい「いろんな問題があって学校に行けない人たちに勉強の楽しさや大切さを知ってほしい」

■伝えよう!自分のこと・世界のこと■

このように、「Hi5!」を通じて、世界の子どもたちの状況について知ることができるだけでなく、「Hi5!」は、知ったことを他者に伝える発展的な学習のツールとしても有効です。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、一人でも多くの子どもたちが、世界の子どもの状況や国際協力について知ることができるよう、教材の開発および普及を今後も行っていきます。学校での国際理解学習や総合学習などの時間に、ぜひ「Hi5!」をご活用ください。


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