100名の子どもが貧困に関する声を発信:SOAP
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、2010年2月7日(日)に関西最大規模の国際協力イベント「ワン・ワールド・フェスティバル」において、"Speaking Out Against Poverty feat.YTJ" と題し、貧困に関する子どもの声を発信しました!
■100名の子どもの合唱とともに、貧困に関する子どもの声を発信■
今回のプログラムは、ユースシアタージャパン(YTJ)との協働にて実施。YTJ所属の100名の子どもたちが、セーブ・ザ・チルドレンの調査で明らかになった北アイルランドの貧困下の子どもたちの声を、合唱を交えながら朗読しました。子どもたちは事前に「Hi5!」を活用して貧困について学んでいたこともあり、朗読する声は当事者の思いを代弁した力強いものでした。また、合唱した5曲は希望にあふれるものだったため、子どもの貧困という深刻な問題の解決にむけた元気で前向きなメッセージを来場した約600名の方々に届けることができました。
〜貧しい生活ってなに?〜
"みんなが遠足に行くときに自分だけ行けないんだ"
"食べ物が買えないんだ"
"学校に行けないいんだ"
"誰も親切にしてくれなくて、夏にビーチにだって連れて行ってくれない"
※朗読した子どもの声の一部
来場者の方々からも、
"かわいらしい子ども達の歌声を通して、貧困問題を身近に感じられました"
"海外の貧困問題はよく聞きますが、日本の子どもの貧困は全く知らなかったので、
今後注意してみようと思いました"
"堅苦しい講演ではなく、シンプルに子ども達の歌で訴えるところがよかったです"
"当事者の子ども自身が声をあげていく、発信していくことがとても大事だし、
効果的だと思いました"
といった声が寄せられています。
■Speaking Out Against Poverty (SOAP):日本の子どもの貧困問題への取り組み■
現在、世界の子どもの45%が貧困下にいるといわれています。昨年あたりから、日本の子どもの貧困もあらゆる場所で取り上げられるようになりました。たしかに開発途上国などの絶対的貧困(*1)と日本の相対的貧困(*2)は、異なるものです。しかし、貧困により子どもたちの夢や希望、機会が奪われていることはどこの国でも同じです。
セーブ・ザ・チルドレンは、今まで世界各地で貧困下にいる子どもたちを支援してきました。そして、今年から日本の子どもの貧困についても、その解決にむかって取り組みを開始します。当事者である子どもたち自身が、子どもの貧困に関する専門家です。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、子どもたちに寄り添い、子どもたちの声を聞き、子どもたちが声をあげる、"Speak out"できるように事業を実施していきます。
今回、高校生から社会人までの熱心なSCJボランティアの方々の協力を得て、「日本の子どもの必需品」や「日本の子どもの貧困」に関するアンケート調査も実施しました。その分析結果も後日報告したいと思います。
*1:絶対的貧困
人間が生きていくために必要な最低限の衣食住、医療などを欠いている状態
*2:相対的貧困
所属する社会の一般的な生活レベルと比べて一定以下の生活レベルである状態