サイクロン災害から1ヶ月 教育支援が重要(2008.06.10)

【ミャンマー サイクロン災害から1ヶ月】
〜教育こそ、災害後の重要な支援です〜


【サイクロンから1ヶ月〜皆さまのご支援が現地に届いています〜】
5月3日のサイクロン「ナルギス」から1ヶ月、現地では今なお苦しむ被災家族のために、セーブ・ザ・チルドレン(SC)は、緊急支援活動を続けています。

JPF支援による緊急支援物資配布の様子SCは、災害直後から、食糧・水・ビニールシート・日用品・学用品などの緊急援助物資を配布し、すでに70,000人の子どもを含む280,000人以上に支援を届けています。

また、被災地域全域にわたって、セーフ・プレイ・エリアを設置し、被災した子どもたちが安心して遊べる場所を提供し、子どもたちのトラウマをケアしています。

水上クリニックや移動クリニックも設置し、保健衛生支援も展開しています。このような緊急援助活動を継続する一方、被災地の復興へ向けた新たな支援も始まっています。特に、教育支援は復興の柱となる重要な支援です。

【教育こそ、災害後の復興時に子どもたちを支えます】
SCは、今後子どもたちを学校へ戻すことに焦点を当てた支援を展開していきます。
教育は子どもの成長に重要不可欠なものであるだけでなく、災害後家族が子どもたちに日常生活を取り戻させようという時にこそより重要な役割を果たします。学校で他の子どもたちと学び、遊ぶことで、子どもたちは日常性を取り戻し、災害のトラウマを癒してくれる、いわば安全地帯となるのです。

SCは、 ミャンマー以外にも世界中で緊急災害支援活動を行っています。緊急援助活動における教育支援の重要性はなかなか認知されず、寄付も集まりにくいのが現実です。しかしながら、災害後の教育支援は、子どもの日常性を取り戻すことを支援するものであり、被災した子どもたちの生活を復興する最善の方法だということを私たちは経験から認識しており、強く訴えかけています。

サイクロンにより、数百の学校が損壊しており、新学期が始まる前に、子どもたちが安全な学校に戻ることができるようにしておかなければなりません。

【教育支援の概要】
破損した学校前に集まる子どもたちSCは、ヤンゴン周辺および東デルタの32校を修復し、15,000人を対象に学用品を配布します。西デルタでは40校を支援します。
今回のサイクロンで被災し、日常生活を失ってしまった子どもたちにとって、学校に戻ることは重要な心のケアになり、また子ども売買や児童労働などの二次災害から子どもたちを守ることにもなります。


【災害を超えて】
被災した子どもたちに、何が起きたのかを説明し、災害に対する知識を身につけさせることも重要です。正しい知識と防災準備は、起こり得る次の災害への防災になると同時に、子どもたちが受けた災害への恐怖を軽減することにもなるからです。
SCは、防災教育支援を展開していく予定です。

SCは、ミャンマーですでに13年間活動しており、500人のスタッフが現地にいるため、サイクロン直後から迅速な援助活動を展開しています。多くの被災者を援助できているのも、皆さまの温かいご支援のおかげです。
今後も、SCは、被災した子どもたちとその家族のため、中長期的復興支援を視野に入れた支援活動を展開していきます。



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