スリランカ内戦終結 今こそ!(2009.06.01)
【スリランカ内戦終結】
現在、北部で唯一活動する日本のNGO
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 緊急避難民支援継続
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下SCJ)は、3月2日(月)より、スリランカ北部のワウニア県を中心として、内戦の戦火を逃れ国内避難民となった人々に対する緊急支援を実施しています。
現在、北部で唯一活動する日本のNGO
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 緊急避難民支援継続
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下SCJ)は、3月2日(月)より、スリランカ北部のワウニア県を中心として、内戦の戦火を逃れ国内避難民となった人々に対する緊急支援を実施しています。
5月18日、スリランカ政府はLTTEとの戦闘に勝利、19日にはラジャパクサ大統領が26年に及んだ内戦の終結を宣言しました。しかしながら、すぐに人々に平和な生活が訪れるわけではありません。
ワウニア・ジャフナといった北部地域の避難民キャンプに収容された避難民の数は、5月22日現在で28万4404人に達し、最終的には30万人近くになると 見込まれています。この数は現場で活動する国連やNGOの対応能力を超えており、国際社会の支援も、この大規模な避難民の流出に対応しきれていません。
避難してきた人々は砲撃の中、着のみ着のままで避難民キャンプにたどり着いています。キャンプにたどりつく前に、何日も食べ物を口にできず栄養失調や脱水症 状で命を落としたり、危篤状態に陥る人も出ています。両親と離れ離れになったり、家族や友人の死を目にして、また、なかには戦闘に強制的に参加させられ、 心に深刻なトラウマを抱えている子どもが多くいます。避難民キャンプに到着後も、食糧や水、保健サービス等が絶対的に不足している状態で、避難民の人々は キャンプの外に自由に出ることも制限されています。現在キャンプで避難生活を送るおよそ8万人の子どものうち、少なくとも32%が栄養不良であるといわれ ており、85%が家族や親類の誰かと離れ離れになったままになっています。
【北部での活動拡大中】
こうした緊迫した状況のなか、SCJはジャパン・プラットフォームの助成を受けて、これまでに以下の物資を配布しました。
【食糧】
栄養補助食:21万パックをキャンプ内で配布
調理済み補助食:1万5,000食をマナール病院で提供
【生活必需品】
衣類:8,150人分
大人用サンダル:7,050人分
お皿:2,000枚
【衛生用品】
衛生キット(石鹸・歯ブラシ・生理用品・ベビーコロンなど一式):5,700セット
幼児用おまる:1,500個
水フィルター(20L容量)の設置:50個
【子どもたちの心のケアが重要です】
ま たワウニア周辺では多くの学校が避難所として使用されており、地域の学校教育の継続が困難となっていることから、臨時学習所を設置し、子どもたちが以前と 同様学校へ通えるよう、以下の支援を実施しました。緊急事態における教育支援は、子どもたちが一日も早く心の安定を取り戻し、未来への希望を持ち続けるた めにも重要な支援と私たちは考えています。
臨時学習所の設置:15箇所
レクリエーションキットの配布(ボール・お絵かき用具・工作用具など):50セットを配布
【スリランカの子どもたちの未来のために】
6月以降も引き続き、食糧、生活必需品、子どもの衣服、衛生キットの配布を実施予定です。また教育支援も継続して行い、特別な支援を必要とする子どもたちへ の教育や、トラウマをもった子どもたちへの心理社会的ケアを行う予定です。また、キャンプ内で起こりやすい火事や暴力などの危険から身を守るための研修を キャンプに隣接する学校で実施し、子どもたちの避難生活をサポートしていきます。