台風災害からの復興を目指して(09.10.28)
台風ケッサーナがベトナムに被害をもたらしてから、ほぼ1ヶ月が経ちました。163名もの犠牲者と、20万人もの避難民を出すという大きな自然災害となりました。
崩れた自宅で遊んでいる子どもたち (c)Save the Children
このベトナムにおける災害で、セーブ・ザ・チルドレンは国連機関などを始め支援団体のリードとして活動しました。また、被害の深刻なクアンチ省及びフエ省の支援の届きにくい僻地・貧困地域において、雨季と台風の爪後で道路事情が悪い中、食料品や日常品などの支援物資を10万人(うち半数は子ども)に配布しました。
雨の中、支援物資を受け取りにきた人々 (c)Save the Children
この配布によって、ひとまず緊急事態の第一段階は終えることになりました。引き続き、第二段階の支援(衛生状況や水の改善などを含む復興支援)を10月22日から開始しています。
支援物資を待つ子ども (c)Save the Children
ベトナムを始め多くの途上国では、家庭用品を購入することさえ負担の大きい貧困家庭が多く、一度災害に襲われると、復興への長い長い道のりが待ちうけています。
支援物資配布所で、子どもに話を聞くスタッフ (c)Save the Children
今回の台風により被害を受けた農民の復興も困難が待ち受けています。多くの農村被災地では、11月に作物の植え付け時期が始まります。この時期を逃すと3月の収穫時期に食物不足となり、現在ベトナムの国平均で4人に1人の子どもたちが栄養不良の中、さらなる多くの子どもたちの栄養状態の悪化が懸念されています。こういった事態を避けるため、セーブ・ザ・チルドレンはベトナム政府と支援団体に、復興支援の一部として農具や苗、種なども配布できるよう働きかけています。
支援物資配布所で遊ぶ子どもたち (c)Save the Children
皆様の心からの温かいご支援、本当にありがとうございました。そして、引き続き長い目でご支援頂けますようお願い申し上げます。