IKEAと共に②〜ソフトトイに支えられる少数民族の子どもの教育〜(09.12.15)

前回ご報告したIKEAの皆さんは台風被災地の訪問の後、クアンチ省にあるチュロン幼稚園を訪れました。
このチュロン幼稚園はIKEAが実施するソフトトイキャン―ぺーンによりその運営がサポートされています。

イケアとSC事業.JPG

                     幼稚園の看板にはIKEAのロゴが。


この幼稚園があるクワンチ省ダクロング郡はラオス国境に近い山岳地域で、少数民族の子どもたちの教育格差が著しいことで知られています。ベトナムでは公用語がベトナム語とされており、学校教育ではベトナム語を使うことが奨励されています。ところが、少数民族の子どもたちは、家庭や村の中でそれぞれの民族言語を用いているため、ベトナム語に慣れ親しんでおらず、子どもたちが学校で学ぶ際、大きな困難となってしまいます。

チュロン幼稚園児.JPG

   幼稚園は山深い村の中にある。11月で寒さが厳しくなっているが、子どもたちの多くは裸足だ。


このような状況を受け、この幼稚園では、小学校入学前の子どもたちに「バイリンガル教育」を行っています。少数民族の言葉と、ベトナム語の両方を話すことができる先生が両方の言葉を使いながら、遊びや読み聞かせなどを通じて、自然に子どもたちがベトナム語に慣れ親しむように工夫をしています。この他にも、教材の改善や、先生への指導などを行っており、幼稚園に通う子どもたちの親の教育への理解が深まったという報告も受けています。子どもが教育を受けられるかどうかは、親の考えに左右されることが大きく、親が教育の大切さを理解することで少数民族の子どもたちの教育の全体的な底上げが期待されます。

新しい教材を使っての授業風景.JPG

            新しい教材を使っての読み聞かせ。子どもたちは集中して聞いている。


子どもたちは幼稚園が大好きで、毎日元気に通っています。言葉の問題など、ベトナム社会の中でも何かと困難の多い少数民族の子どもたちですが、小学校入学時には他の子どもたちと同じスタートラインに立ち、学ぶことができることを祈っています。

IKEAとIKEAのソフトトイキャンペーンに参加くださった皆さまの支援に感謝すると共に、引き続き皆さまのサポートをお願いいたします。

(ベトナム駐在員:越川)

 

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