【福島:学童(4)】~全国児童館・児童クラブ大会:東北支援フォーラム(1)~(2014.1.27)

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)は、サントリーホールディングス株式会社と協働で、福島の子どもたちの遊び場・居場所づくりを主眼に置いた「サントリー・SCJ フクシマ ススム プロジェクト」(以下、ススムプロジェクト)を展開しています。ススムプロジェクトでは、いろいろな取り組みを通じて、福島の子ども支援を行っていますが、中でも、子どもたちの放課後の大切な居場所である学童児童クラブや児童館などでの遊び場づくり支援や、指導員の学びや交流の機会の提供は、大きな取り組みのひとつです。

この活動の一環として、昨年1214日、15日に、福島県福島市で開催された第13回全国児童館・児童クラブ大会「東北復興支援フォーラム」(主催:財団法人児童健全育成財団、全国児童厚生員研究協議会)を支援しました。

福島ビューホテルで開催された開会式には、全国から500人近い参加者が詰めかけ、会場は熱気でいっぱい!


全国児童館・児童クラブ大会は、全国の児童館・放課後児童クラブの職員や、子ども支援等の関係者が一堂に会し、子どもの育ちを取り巻く現状を共有し、学びあう場として毎年行われている全国規模の集いです。特に、今年は、震災・原発事故後の子どもの遊びや居場所づくりについて取り組みや情報の共有、支援者間でのネットワーク促進、そして、これからの子ども・子育て支援の在り方を考えていく「東北支援フォーラム」として、福島県福島市を会場に2日間にわたって開催されました。大会には、東北だけでなく、全国各地から、約500人の関係者が集まりました。

 今年の大会は、二部構成で、第一部は開会式に続いて、コミュニティーデザイナー山崎亮氏による記念講演、東北3県からの特別報告が行われた後、同日の午後と15日午前中にコラッセふくしまを会場に、分科会が開かれました。そして、第二部は15日の午後から、同じく福島市の子育て支援施設「こむこむ」で、全国の子ども・子育て支援団体が、創意工夫を凝らした「遊び」を紹介する「遊びの公開ラボ」が行われました。以下、SCJが参加した分科会と遊びの公開ラボの様子をご紹介します。

SCJ東日本震災復興支援事業部の津田知子副部長による開会式祝辞。「(被災地では)放課後の子どもの居場所を確保することが大切だと改めて思いました。その意味で放課後児童クラブの存在はとても重要です」と、その意義を強調しました。

山崎亮さんの記念講演。「地元の人から見える場所に出ていって活動することも、地域を活気づけるには大切です。職員が児童館を飛び出して、街中のみんなから見える場所で、子どもたちと遊ぶことも大事では」と提言。


分科会にSCJが参加:「防災ワークショップ」
分科会は、2日間ととおして17団体が参加。「東北の子どもたちの2年半~児童館からのリポート~」「放課後児童クラブ指導員の役割」「みんなの語り場カフェ」など幅広いスタイルで行われました。SCJは、これまで岩手、宮城、福島の学童児童クラブの指導員を対象に実施してきた防災ワークショップを行いました。ワークショップに参加したのは児童館や学童児童クラブの指導員38人。家具転倒防止対策など防災の基礎を学んだあと、その知識をベースに、参加型の防災クイズやカードゲーム、災害時に使える紙工作などに挑戦しました。


「なまずの学校」ゲーム。地震や津波などの災害時に発生しうるトラブルを紙芝居で紹介し、その状況に対処するために使える身近な道具が描かれたカードから選びます。例えば、新聞紙が描かれているカードは、体に巻き付け、体を寒さから守ることに使えます。
 参加者のみなさんも、実際にゲームを体験してみたことで、その面白さを感じていたようです。福島市の放課後児童クラブで働く女性指導員は「今日の体験はとても勉強になりました。こういった防災の指導は学童ではなかなかできていないことなので、帰ったら少しずつでも実践してきたいと思います」と話していました。
第一目の報告はこれでおしまい。2日目の遊びの公開ラボと展示ブースの様子については、「福島学童:活動報告~全国児童館・児童クラブ大会:東北支援フォーラム(2)~」をご覧ください。

(福島事務所:中村雄弥)
 



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