(公開日:2016.07.01)
新しい報告書を発表―「全ての子どもたちの栄養不良を終わらせるために」
- アドボカシー
2016年6月、セーブ・ザ・チルドレンは栄養に関する新しい報告書を発表しました。Unequal Portions: Ending malnutrition for every last child(不平等な分け前:全ての子どもの栄養不良を終わらせるために)は、セーブ・ザ・チルドレンの新しいグローバル・キャンペーン、EVERY LAST CHILD(最後の一人の子ども)の一環として作成され、なぜ一部の子どもたちが疎外され、栄養不良に陥っているのかを調査しています。
1990年以来、世界は栄養不良の課題に対応し、大きな進展を見せてきました。例えば、慢性栄養不良の子どもたちは3割以上減りました。また、2015年の持続可能な開発目標の採択により、世界の指導者たちは、2025年までに慢性栄養不良を40%削減し、2030年までにすべての形態の栄養不良を無くすことを約束しました。
しかし、栄養不良の改善は思うように進んでいません。本レポートでは、現在の水準のままでいけば、2030年には依然として1億2,900万人の慢性栄養不良の子どもたちがいることを示唆しています。また、多くの国々が次世紀に入るまで栄養不良を根絶できません。一国の中にも格差があり、何百万人もの子どもたちが、住む場所、民族、障害、親の収入、居住地からの強制的な移動などのために十分な栄養を摂れないでいます。最後の一人の子どもの栄養不良が無くなるまで、これまでとは異なるアプローチをとる必要があります。
セーブ・ザ・チルドレンは世界の首脳に以下を求めています:
1.栄養不良が引き起こされる背景を分析し、要因を理解すること
2.国ごとの栄養改善のターゲットを設定すること
3.ターゲット達成のため、社会のあらゆる層に向けた政策や計画を立てること
4.様々なセクターやステークホルダーと協働すること
5.適切な資金拠出を行うこと
持続可能な開発目標の約束を達成し、子どもが誰でありどこに生まれたかによって栄養状態が左右されない世界を目指すためには、あらゆるアクターの協力が必要とされています。
詳しくは本報告書(英語版)、概要(日本語版)をご参照下さい。