(公開日:2021.10.27)
【アフガニスタン】「私の姉や妹に教育を―」アフガニスタンの少年たちが女子教育の再開を求め学校を欠席
- アフガニスタン
アフガニスタンのカブールに住むサイードさん(13歳)は、学校を卒業したらエンジニアになることを夢見ていました。しかし、現在、その夢を一旦保留にして、姉が教室に戻れるようになるまで学校を欠席しています。
サイードさんの手紙
アフガニスタンの各地では、サイードさんのような少年たちが、まだ中等教育に戻ることが許されていない同級生の少女たちに連帯を示し学校に行かず、女子教育の再開を求めています。
サイードさんは、姉に宛てた手紙にこう書いています。
「学校に行かれず、お姉さんが悲しんでいることを知っています。医者になりたいという夢があったことも。だけど、今は家で仕立ての仕事を手伝っているね。『女の子』も通学できるようになるまでは、私も学校に行かず、将来の夢を我慢しようと思います。」
男子のみが中等教育に復学できると発表されてから1ヶ月が経ちました。アフガニスタンで実権を掌握したタリバン政権は、まもなく女子も学校や大学に戻れるようになると話していますが、それがいつ実現されるかはわかっていません。
「女子の未来がなければ、アフガニスタンの未来もない」
アフリさん(12歳)は、セーブ・ザ・チルドレンに次のように語っています。
「私は『女の子』なので、将来自分がどんなひどい状況に置かれるかを考えます。もし私が学校に行けなければ、私の夢は叶いません。私は一生何も果たせず、将来、自分の子どもたちを助けることもできないでしょう。」
セーブ・ザ・チルドレンの調査[1]によると、タリバンが政権につく前、アフガニスタンの教育制度は、世界で8番目に「危機に瀕している」とされていました。この危機が起こる以前のデータでも370万人の子どもたちが学校に通っておらず、そのうち少なくとも60%が女子でした。しかし、その一方で、過去20年のなかで教育を取り巻く状況は改善されてもきました。2001年には、学校に通っている生徒はわずか90万人で、そのすべてが男子でした。それが2020年には950万人に増え、そのうち39%が女子という状況になりました。しかし、それがまた危機に瀕しています。
セーブ・ザ・チルドレンは次のように訴えます。
「私たちは、すべての子どもたちが学校に通うことを望んでいますが、今回アフガニスタンの少年たちがとった勇敢な行動には、『女子が教育を受けられないのであれば、男子を含め全員の教育など考えられない』という重要なメッセージが込められています。
タリバン政権が、女子教育の再開を確約したことを歓迎しますが、早急に実行されなければなりません。
アフガニスタンの少女たちが教育を受けられない場合、非常に不確かな未来に直面することになり、健康や安全など生涯にわたり影響が及びます。また、教育を受けた女性の労働力がなければ、アフガニスタンは、支援に頼ることから脱却するために必要な経済成長を遂げることができません。つまり、少女たちの未来がなければ、アフガニスタンの未来もないのです。
同時に、国際社会が、今すぐに資金拠出を再開しなければ、この20年間の教育支援の成果が後退する恐れがあります。アフガニスタンの教育制度は、国際的な支援に支えられてきました。しかし、教育分野への主要な資金提供元であった世界銀行が支援を中止したため、同国の教師の多くが給料を支払われていない状況が続いています。
国際社会は、性別に関わらず、アフガニスタンのすべての子どもたちが学校に通えるよう行動を起こさなければなりません。いま、行動を起こさなければ、アフガニスタンの子どもたちや国全体に壊滅的な影響が及ぶことになるでしょう。」
[1]https://resourcecentre.savethechildren.net/node/19526/pdf/build-forward-better.pdf?_ga=2.145344756.1503932248.1633585842-1445310076.1633585842
<いのち・みらい貯金箱>
セーブ・ザ・チルドレンは、国内外の緊急・人道支援の最前線で、保健医療、食料やこころのケアなど幅広い支援を提供し、子どもたちの命と未来を守るために活動しています。「いのち・みらい貯金箱」は、緊急支援が必要な地で迅速に支援を行うための資金です。世界各地の自然災害や人道危機における支援に役立てられます。
サイードさんは、姉に宛てた手紙にこう書いています。
「学校に行かれず、お姉さんが悲しんでいることを知っています。医者になりたいという夢があったことも。だけど、今は家で仕立ての仕事を手伝っているね。『女の子』も通学できるようになるまでは、私も学校に行かず、将来の夢を我慢しようと思います。」
男子のみが中等教育に復学できると発表されてから1ヶ月が経ちました。アフガニスタンで実権を掌握したタリバン政権は、まもなく女子も学校や大学に戻れるようになると話していますが、それがいつ実現されるかはわかっていません。
「女子の未来がなければ、アフガニスタンの未来もない」
アフリさん(12歳)は、セーブ・ザ・チルドレンに次のように語っています。
「私は『女の子』なので、将来自分がどんなひどい状況に置かれるかを考えます。もし私が学校に行けなければ、私の夢は叶いません。私は一生何も果たせず、将来、自分の子どもたちを助けることもできないでしょう。」
セーブ・ザ・チルドレンの調査[1]によると、タリバンが政権につく前、アフガニスタンの教育制度は、世界で8番目に「危機に瀕している」とされていました。この危機が起こる以前のデータでも370万人の子どもたちが学校に通っておらず、そのうち少なくとも60%が女子でした。しかし、その一方で、過去20年のなかで教育を取り巻く状況は改善されてもきました。2001年には、学校に通っている生徒はわずか90万人で、そのすべてが男子でした。それが2020年には950万人に増え、そのうち39%が女子という状況になりました。しかし、それがまた危機に瀕しています。
セーブ・ザ・チルドレンは次のように訴えます。
「私たちは、すべての子どもたちが学校に通うことを望んでいますが、今回アフガニスタンの少年たちがとった勇敢な行動には、『女子が教育を受けられないのであれば、男子を含め全員の教育など考えられない』という重要なメッセージが込められています。
タリバン政権が、女子教育の再開を確約したことを歓迎しますが、早急に実行されなければなりません。
アフガニスタンの少女たちが教育を受けられない場合、非常に不確かな未来に直面することになり、健康や安全など生涯にわたり影響が及びます。また、教育を受けた女性の労働力がなければ、アフガニスタンは、支援に頼ることから脱却するために必要な経済成長を遂げることができません。つまり、少女たちの未来がなければ、アフガニスタンの未来もないのです。
同時に、国際社会が、今すぐに資金拠出を再開しなければ、この20年間の教育支援の成果が後退する恐れがあります。アフガニスタンの教育制度は、国際的な支援に支えられてきました。しかし、教育分野への主要な資金提供元であった世界銀行が支援を中止したため、同国の教師の多くが給料を支払われていない状況が続いています。
国際社会は、性別に関わらず、アフガニスタンのすべての子どもたちが学校に通えるよう行動を起こさなければなりません。いま、行動を起こさなければ、アフガニスタンの子どもたちや国全体に壊滅的な影響が及ぶことになるでしょう。」
[1]https://resourcecentre.savethechildren.net/node/19526/pdf/build-forward-better.pdf?_ga=2.145344756.1503932248.1633585842-1445310076.1633585842
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