【トルコ・シリア大地震】トルコ・ハタイ県からの報告:厳冬のなか避難先や食料がない子どもも-さらなる被害拡大への懸念

[2023年2月9日付]
トルコ南部のシリア国境近くで起こった強い地震により、両国での犠牲者は1万9,000人を超えました。現地では懸命な救助活動が行われていますが、地震から避難できた子どもたちやその家族は、厳冬のなか仮設住居(シェルター)や食料、飲料水、衛生用品などが無い状況に置かれています。


トルコ・ハタイ県での活動の様子

 トルコ・ハタヤ県にいるセーブ・ザ・チルドレン・トルコの緊急支援チーム ベルナ・キョルオール(Berna Köroğlu)は、次の通り伝えます。
「今日(2月9日)、私は、自宅を失った人たちの一時的な避難所として使われているコミュニティセンターに行きました。そこで、頭をけがした少年に会いました。その子は、母親ときょうだいと一緒に、がれきの下から救出されたそうです。そして、私がいる間に、家族は、がれきの中で、父親の遺体がみつかったと告げられていました。

この家族のように、すでに多くの苦痛や困難に直面してきた子どもやその家族は、いま、仮設住居(シェルター)や食料、水が手に入らず、さらなる厳しい状況に置かれています。

ハタイ県アンタキヤ市内は、全域にわたり建物が倒壊し、会った人たちは、ここには何も残っていないため、他の地域に避難したいと話していました。いまは、車や仮設住居で眠り、トイレや水道もありません。

トイレがなければ、野外で排泄するしかなく、コレラや腸チフス、赤痢など、特に、子どもが命を落としかねない水を媒介とする感染症にり患する恐れがあります。 

被災地は、今すぐの緊急支援を必要としています。国際社会は、二次被害や、さらなる被災状況の悪化を防ぐため、緊急・人道支援へのサポートを強化しなければなりません。」

【セーブ・ザ・チルドレン緊急子ども支援(2023年2月9日現在)】
トルコ:被災した各地域で、避難している子どもとその家族に、毛布や冬物衣料などの支援を届けるための準備を進めています。

ハタイ県では、スポーツセンターに避難している500人に、温かい食事を提供しました。また、今後、毛布やマットレス、寝袋を届けます。同地域では、避難用テントを張るための十分な広さの土地があることも確認されています。


マラティヤ県やアンテプ県では、ベビーフードやミルク、哺乳瓶などが入った乳幼児キットを配布しています。

セーブ・ザ・チルドレン
トルコ・シリア大地震
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