【トルコ・シリア大地震】家族と離ればなれになった子どもたち:家族再会支援の必要性

[2023年2月15日付]
家族以外の養育者を探すのは、あらゆる家族再会支援を行った後の最後の方法です。


シリア北西部ノーラスさん(13歳)。救助されるまで、がれきの下に4時間いました。手にしているのは、がれきの中から見つけた図書

現在、テレビや新聞をはじめとする報道を通して、子どもたちががれきの中から救助される様子が伝えられており、家族を失った子どもたちを養子にしたいという希望が世界各地から寄せられています。

現地では、被災した家族やコミュニティ、人道支援団体、行政が、子どもたちを家族や親族と再会させるために尽力しています。しかし、携帯電話が利用できない、電線の切断、インフラが崩壊しているなどの状況により、家族再会支援は困難を極めています。


家族再会支援を行ったり、選択肢が限られている子どもたちのために一時的に代替養護を提供することは、子どもたちをさまざまな危険から守るために緊急下で最も重要なことです。

セーブ・ザ・チルドレンは、緊急下の子どもたちへの支援について次の通り訴えます。
「今回のような地震をはじめとする緊急下や危機の直後には、養子縁組を進めるべきではありません。家族や親族がいないような状況に置かれた子どもたちを養子にしたいと考える方もいるかもしれませんが、現時点では最適な解決策ではありません。

セーブ・ザ・チルドレンは、100年以上にわたり緊急下の子ども支援に取り組んできました。子どもたちはすでに多くの困難を経験しており、可能な限り慣れ親しんだ環境での安心・安全と、支援を必要としています。

他の緊急事象と同様に、今回の地震により多くの家族は、家族と離ればなれになった親族や隣人、友人の子どもの世話をしています。そのため、特に家族や大人と離ればなれになった、あるいは親やきょうだいなどを失ったかもしれない子どもたちの世話をする人たちへ、現金支援を含む支援が重要となっています。」

【セーブ・ザ・チルドレン緊急子ども支援】
トルコ:家族再会支援を統括しているトルコ家族・社会サービス省(the Türkiye Ministry of Family and Social affairs)と連携し活動を行っています。また、食料や仮設住居(シェルター)、毛布、冬物衣類、暖房器具、衛生用品キットなど、緊急支援物資を配布しています。加えて、水・衛生の専門家チームを派遣し、現地のニーズを把握するとともに、トルコ政府の緊急対応をサポートしています。

シリア:人道支援団体が、家族と離ればなれになった子どもたちを最も適切な方法で支援するために、必要なサポートにつなげたり、個々のケースへの対応を行ったりしています。

トルコとシリアで、私たちは、67万5,000人の子どもを含む160万人に緊急・復興支援を提供する計画です。
トルコ:12万5,000人の子どもを含む50万人
シリア:55万人の子どもを含む110万人

セーブ・ザ・チルドレン
トルコ・シリア大地震
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