おとなも子どもも知ってほしい 『イラスト付き・子どもの権利条約一覧』公開


セーブ・ザ・チルドレンでは、子どもたちが自身の権利を学ぶ機会が増えるよう、学校の授業などで使うことができる新たな教材づくりを進めています。権利を初めて知る子どもたちにとってもわかりやすく、学校の先生たちも授業に取り入れやすい内容となるよう、現在、各地の子ども・教員の方たちから意見を聴きながら、教材の内容やツールについて検討を進めています。


今回、教材開発の一環として、「イラスト付き 子どもの権利条約一覧」をウェブサイトに公開しましたので、ぜひご覧ください。


特設ページ:おとなも子どもも知ってほしい 『イラスト付き・子どもの権利条約一覧』https://bit.ly/3Y3n6Zp


「子どもの権利条約一覧」には、子どもの権利条約のうち、子どもの定義と権利に関わる第1条~第42条について掲載しています。

※「子どもの権利条約」の条文は全部で54条ありますが、第43条~第54条は特に、国・国際機関、その他の組織や団体に対する約束なので、ウェブサイトには説明を掲載していません。


子どもたちに理解を深めてもらえるよう各条文の表現を工夫し、言葉だけではつかみにくい条文の内容についてイメージがわくよう、それぞれの条文に関するイラストもあわせて掲載しています。


特設ページを開いて、冒頭の説明文を下へスクロールすると(説明文は、「説明文の続きを読む」「説明文を閉じる」をクリックすることで全部表示したり折りたたんだりすることができます)、一条ずつイラストと条文が並んでいます。

冒頭説明文の右下に表示されている「イラストを表示」「条文のみ表示」を切り替えることで、イラストあり・なしの表示方法を選ぶこともできます。



「条文のみ表示」に切り替えると、このような画面になります。



42もの条文となると情報量も多いため、どこまで読んだかわかりやすいように、「読んだらチェック」のボックスも設けました。

気になる権利や後で調べたい条文についてのみチェックを入れておく、といった使い方もできます。






「イラスト付き 子どもの権利条約一覧」の作成にあたっては、子どもの権利条約ネットワーク(NCRC)喜多明人代表の助言・協力のもと、条約原文に規定されるさまざまな権利について、「子ども」を主語としてわかりやすい文章になるよう心がけました。

また、イラストに登場する人たちは、第2条の「人種・皮膚の色、性別・言語・宗教・障害・貧富の差・考え方・生まれた環境や場所などによって差別されない権利があります」が示すように、なるべく多様な背景・属性の人びとが含まれるように配慮しました。


子どもが自分自身の権利を知ることは、日々の生活で自分や周りの人たちを大切にし、困ったときには助けを求められるようになるためにも大切です。子どもの権利条約でも、「権利を知ること」は、子どもの権利の1つに含まれています(第42条)。


また、2023年4月に施行された「こども基本法」でも、子どもの権利を啓発すること、子どもに関する施策を進める際には子どもたちをはじめ当事者の意見を聴くことなどが定められました。

学校での指導のあり方のガイドラインである「生徒指導提要」でも、2022年12月の改訂により新たに「子どもの権利の理解」が盛り込まれるなど、学校や地域、社会の中で子どもの権利を学び・実践していく機会が増えることが見込まれます。


子どもの権利をテーマとした授業や個別学習、夏休みの自由研究の補助ツールなどとして、子どものみなさんや学校の先生方、保護者・養育者の方をはじめ、幅広くみなさまに「イラスト付き・子どもの権利一覧」をご活用いただきたいと思います。

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