【活動報告】佐賀で放課後児童クラブの災害リスクについて学ぶワークショップを開催しました

セーブ・ザ・チルドレンは、2022年からNPO法人佐賀県放課後児童クラブ連絡会(佐賀連)と連携し、佐賀県の放課後児童クラブ(学童保育)の災害対応能力強化を目的とした支援活動を行ってきました。

これまでの活動では、佐賀県武雄市、太良町、大町町を中心に防災備品の提供や、学童保育支援員および自治体職員を対象とした防災に関する研修を実施してきました。

そうした中、学童保育での防災マニュアル作成の必要性があり、支援員・自治体職員の関心も高いことが明らかになりました。

そこで、防災マニュアルを作成するためのステップとして、セーブ・ザ・チルドレンの防災活動アドバイザーである桜井愛子氏(東洋英和女学院大学 兼 東北大学災害科学国際研究所 教授)を講師とし、地震や大雨などの災害リスクについて学ぶワークショップを、7月10日に実施する予定でした。

しかし、ワークショップ当日、福岡県、佐賀県、大分県で相次いで線状降水帯が発生し、会場のある武雄市では大雨警報、洪水警報が発表されたため、ワークショップを中止しました。講演予定だった部分は録画を行い、佐賀連が9月14、15日に開催した研修で共有しました。

 
(桜井氏による講演の録画)

講演の内容は、7月10日に実際に武雄市で発表された避難情報をもとに、リアルタイムで災害情報を取得する方法や、大雨だけではなく地震や土砂災害によるリスクに備える方法、ハザードマップの読み方について解説がありました。

研修には43人の学童保育支援員が参加し、実施後の感想では「児童クラブ周辺をしっかりまとめてハザードマップを作成したり、防災についてのマニュアルをまとめたりしたいと思った。」、「他の地区の方と一緒になって各地域の状況を聞く事ができて良かった。地域に合ったマニュアルを作成する必要がある。マニュアルのアップデートを行う。」、「児童クラブの場所が安全かどうか改めてハザードマップを見直して避難場所の確認、そして保護者への連絡受け渡しなど課題があると感じた。」など、今回の研修を受けて各学童保育の自然災害に対するリスクを考え、防災マニュアルの作成や既存のマニュアルを見直す必要性について言及する声が多くありました。



今後は、今回の内容をふまえて、佐賀県で防災マニュアルの作成について実際に考えるワークショップを11月に開催する予定です。

セーブ・ザ・チルドレンは、引き続き地域の団体や自治体と連携し、学童保育の防災活動や災害対応能力強化に関する支援を行っていきます。
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