マグウェ洪水に対する緊急支援活動の完了(2012.2.13)

2011年10月10日にミャンマー、インド、バングラデシュの国境地帯を襲撃した大型台風O2Bの影響により、マグウェ地域、サガイン地域、マンダレー地域は、集中豪雨に見舞われました。この影響で、ダムの水位が警戒水域を超えたため、関係当局によって放水が決定。その結果、中・下流でエーヤワディ川の水位が上昇し、上記3地域の河川流域では洪水による被害が拡大しました。

この緊急事態に対して、セーブ・ザ・チルドレンは、現地関係当局の協力のもと被害状況調査を実施。被災地では、政府やいくつかの援助団体により、基本的な食料や日用品などが供給される一方で、学用品を失ったり、通学路を断たれたりして、学校に通うことができない、臨時避難所で安心して遊ぶことができないなど、被災した子どもたちが安心して学べる環境や暮らせる環境に関する取り組みがなされていないことが判明。そこで、セーブ・ザ・チルドレンでは、子どもの保護、基礎教育、こころのケアで支援を行い、被災した子どもたちのニーズに対応することになりました。



セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、「フェリシモ地球の村基金」からの助成金およびソニーからのご寄付により、洪水の被害が最も深刻だったマグウェ地域のパコックおよびセイピュウ・タウンシップにおいて、洪水で被災した子どもたちのための教育支援を実施。パコック・タウンシップではパコック町に設置された臨時避難所を含む7箇所で299名の学童に学用品セットと4つの小学校に教具セット、またセイピュー・タウンシップでは4つの村で512名の学童に学用品セットと11の小学校に教具セットをそれぞれ配布し、12月31日に無事に活動を完了いたしました。



洪水が発生したのが学期の途中だったため、子どもたちや教師だけでなく、親や地域の大人も子どもの学習の遅延を心配してました。学用品セットは、制服、ノートや鉛筆・筆箱などの学用品、弁当箱、学校持参用のカバンなどから構成されています。これらを供給することにより、子どもたちが学校(もしくは臨時避難所)で基礎的な学習を継続できるようになります。また、被災した学校に対しても、フリップチャートやチョーク、教員用のペンやノートなど教具一式を供給し、授業の再開を支援しました。災害発生後、早い段階で学用品および教具を配布することによって、子どもたちが遅れることなく学習を再開することができました。



ミャンマー洪水へのあたたかいご支援、どうも有り難うございました。

(報告: ミャンマー事務所 藤野)

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