アフガニスタン

状況

アフガニスタンでは、7〜13歳の子どものうち約半数しか学校に通っていません。このうち、女子は全体の3分の1に過ぎません。特に農村地域では、学校に行くことのできる女子はごくわずかです。アフガニスタンでは、女子生徒を教えるのは女性教員が望ましいという伝統的な価値観により、女性教員のいない地域 の女子は学校に通うことをあきらめることが多くなります。女性教員が非常に少ない、女子校が不足している、学校がとても遠いところにある、など様々な理由で、学校に通うことのできる女子は限られるのです。政府の教育予算は教師の給与を保証することさえできません。授業料は無料であるにも関わらず、貧困のために教育にお金をかけることのできない家庭もあります。そのような家庭では子どもを学校に通わせるより、その場しのぎのお金のために子どもを働かせたり、家を手伝わせることを優先させています。


数字でみるアフガニスタンの教育

  • 7〜12歳の子どもの46%は学校に通っていません。
  • 7〜13歳の女子の60%は学校に行くことができません。
  • 指導資格を持った教員は全体の15%以下です。
  • 小学校に通い始めた生徒が5年生を修了する割合はわずか20%です。
  • 教師の27%が女性ですが、その多くが都市部に集中しており、地方での女性教員不足が深刻です。
  • 農村部の中には女子の92%が学校に通っていない地域もあります。

目標

セーブ・ザ・チルドレンは、より多くの子どもたち、とりわけ女子や遠隔地域に住む子どもたち、が学校に通えるようになることを目指し、子どもたちが初等教育を修了できるように支援しています。私たちは、子どもたちの教育を受ける権利に対する地域の責任を強調し、アフガニスタン政府が以下の目標を達成できるように支援していきます。

  • 教育予算の不足を支援する。
  • 初等教育への入学者数を、女子は75%、男子は85%まで増やす。
  • 教師の7割が、一定の能力レベルに達するよう保証する。

セーブ・ザ・チルドレンはより多くの子どもたちが学校に通えるように、
以下のようなプロジェクトを行っていきます。

すべての子どもたちに教育の機会を

  • 教材と学校設備の改善

【教育の場】

  • 教員研修プログラムの実施
  • 校長を対象とした学校運営のための訓練の実施
  • 学習環境を改善するための学校栄養プログラムの支援

【保護:健康・安全】

  • 保健・衛生・HIV/エイズに関する教育の重視
  • より安全で子どもたちが安心して学習できる環境の促進

私たちは、上記のプロジェクトの実施と同時に、政府に対して以下の点を強く勧めていきます。

  • 貧困家庭の子どもたちの教育を受ける権利を保証する
  • 教育資金を永続的に調達する
  • 女子教育への消極的な姿勢の改善

セーブ・ザ・チルドレンは地域や政府と連携し具体的な事業を行うことによって、2010年までに新たに36,000人のアフガニスタンの子どもたちが学校に行けるよう支援します。さらに98,000人の子どもたちがより良い教育を受けられることを活動の目標としています。


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イメージ:子ども

あなたにできること

私たちは、何百万人もの子どもたちに教育の場をつくるために、500億円の資金が必要です。紛争によって、教育を受けられない800万人の子どもたちのために、一緒に活動しましょう。


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