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活動の背景

災害などの緊急時には、衣・食・住・医療などの基本的な支援に加え、遊びや学びの機会を提供するなど、子ども特有のニーズに対応していくことが、子どものこころの健康の回復には欠かせません。セーブ・ザ・チルドレンは、緊急時、子どもたちが普段していたような遊びを通じて、より日常に近い生活を取り戻せるようサポートする活動「こどもひろば」や、ストレスを抱えた子どもや親、養育者に対するこころのケアとして「子どものための心理的応急処置 (Psychological First Aid for Children)」(以下、「子どものためのPFA」)を実践・普及しています。

「子どものためのPFA」とは:
「見る・聴く・つなぐ」を基本行動原則として、子どもの認知発達段階の特性に合わせた、誰にでもできるこころの応急手当てです。世界保健機関(WHO)などが開発したPFAマニュアルをもとに、セーブ・ザ・チルドレンが子どもに特化して開発しました。

緊急下の子どものこころのケア「子どものための心理的応急処置」

自然災害など緊急時の子どもへの支援や対応能力向上を目的に、「子どものための心理的応急処置」の研修を、教育や福祉、保健医療、子ども支援組織、自治体関係者など2,400人以上に対し計53回実施しました。研修は、災害時に地域に根差した支援態勢につながることを目的に、各地域の精神保健医療の専門組織や子ども支援組織と連携して行いました。また、風水害の影響を受けた千葉・福島・宮城県では、自治体や保育所、子ども・子育て支援組織の要請を受けて、災害の影響を受けた子どもを支える親や養育者、保育士、教員、放課後児童クラブ(学童保育)支援員などが、安心してケアが行えるよう、緊急的な研修を実施しました。

子ども支援の国際基準「人道行動における子どもの保護の最低基準」

セーブ・ザ・チルドレンは、紛争や自然災害が起きた際、子どもたちを暴力や搾取、虐待、ネグレクトといった被害から守るための国際基準「人道行動における子どもの保護の最低基準」の研修プログラムの普及を日本国内でも開始しました。子どもに配慮した災害準備や対応能力向上の第一歩として、西日本豪雨で支援活動を行った愛媛県の子ども支援団体や、災害時に保健医療活動を担う支援者40人に対して計2回研修を行いました。

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