経済的な困難をはじめさまざまな理由により取り残されがちな子どもたちは、多様なまなびや体験の機会をより得にくい状況があります。セーブ・ザ・チルドレンがこれまで行った活動でも、部活や習い事、修学旅行や家族旅行、キャンプや芸術鑑賞といった体験が、経済的に難しいといった声が聴かれていました。私たちはこのような状況を受け、子ども時代の多様な体験を保障することを目指し、「まなび・体験ファンド」を実施しています。このファンドを通じて、子どもたちにまなびや体験の機会を提供する地域 NPO の活動をサポートします。活動資金の助成に加え、子どもにとって安心・安全な活動を進めるための「子どものセーフガーディング」の研修や取り組みの支援なども行っています。地域のきめ細やかな活動をサポートすることにより、子どもたちが生活環境などに左右されることなくまなびや体験の機会を得られる環境をつくることを目指しています。
子どもが毎日の暮らしの中で権利を保障されながら成長していくためには、子どもにとって最も身近な存在となる保護者や、地域の人々の存在が大きな意味を持ちます。しかしいま、日本社会では子育ての孤立化、虐待の深刻化、相対的貧困の拡大など多くの課題があり、また、感染症や、自然災害の増加なども重なる中で、子どもたちの育ち、まなび、遊び、参加などの基本的な権利が保障されにくい現状があります。この現状を変えていく力を持つ子ども自身と、子どものそばにいる地域の大人を支えるために、セーブ・ザ・チルドレンは子どもとともに活動する地域の非営利団体(NPO)の活動・組織の継続・発展をサポートすることにより、 日常生活における子どもの権利保障を目指しています。