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(公開日:2018.12.14)
【スタッフインタビュー】海外事業部 緊急・人道支援マネージャー 藤井 麻衣子

Q.これまでのキャリアと、セーブ・ザ・チルドレンに入局した理由は?

シリア危機がますます激しくなっていた2012年末、当時オランダに住んでおり、毎日のようにシリア難民の女性や子どもの様子がトップニュースで流れていて、世界では大変なことが起きている、と感じていました。日本ではどのように取り上げられているのだろうと思って帰国しましたが、テレビではまったく報じられておらず、新聞では隅の方にほんの数行、戦闘の死者数がひっそりと書かれているだけでした。世界情勢と日本国内の人々の関心のギャップに愕然としました。

私はそれまで日本の児童福祉や障害者福祉、フィリピン・マニラの路上で暮らす子どもの保護の問題などに携わってきていました。国内外で携わった「子どもの保護」に関する経験を活かし、世界の子どもが置かれた状況を変える一助になりたいと思い、また、日本の人々に世界の子どもの現状をもっと伝えていく役割を担いたいと思い、入局に至りました。



Q.現在の仕事内容は?

以前はシリア危機担当として中東地域に駐在し、子どもの保護事業を担当していました。日本に帰国後は、緊急人道支援全般を担当し、海外事業部の緊急人道支援に関する戦略の策定や実施、緊急人道支援事業の質の向上のための施策の策定や実施、セーブ・ザ・チルドレン・インターナショナルや各国事務所との連携調整、緊急事業に関する学びのまとめや発信などを行っています。

(タイにおける会議にて 前列右から4人目が藤井)


Q.「この仕事をしていて良かった」と思うことは?

シリアや南スーダンなどの武力衝突から逃れ、表情や言葉を失ってしまっていた子どもが、避難先のこどもひろばに参加するうちに笑顔や元気を取り戻していくのを見ると、微力でも活動を続けてきて良かったと思います。ただやはり、問題の根本が解決し、子どもたちが住み慣れた故郷で再び安心して暮らせるようになるまでは長く険しい道のりであり、また、失われた子ども時代の日々は二度と戻らないことを考えると、同時に複雑な思いも常に感じています。その意味では、政府へのアドボカシーや市民社会への訴えも、専門性を持って幅広く行うことのできるこの仕事にはとてもやりがいを感じます。


Q.仕事の中で大変だと感じることは? 

シリア危機やイエメン、南スーダンのような複雑かつ長期化した事象に対する緊急人道支援に携わっていると、状況が改善せず、時に悪化していくことを目の当たりにし、無力感を感じることがあります。また、このような危機においては現場の人道支援と併せて、国際社会の働きかけが問題の根本的解決には欠かせませんが、それさえも足並みが揃わず、子どもたちが現地で苦しんでいる状況を見聞きするたびに、国際社会の一員としてもどかしさが募ります。

大人たちが始めた争いに巻き込まれ命を失ったり、理不尽な苦しみを強いられる子どもたちは残念ながら後を絶ちませんが、目の前の活動を地道に続けていくことが、今私にできることであり、それが子どもたちの笑顔を増やすことに繋がるはずと信じ、取り組んでいます。



セーブ・ザ・チルドレンで働きたいと考えている方へのメッセージ

「子どもの権利を守り、実現する」ことについて、常に考え、同僚と議論できる職場というのは、なかなかないと思います。セーブ・ザ・チルドレンは、世界中に非常に高い専門性を持った熱意ある同僚がたくさんおり、意欲がある人にはさまざまな学びの機会も用意されています。子どもの権利実現に強い思いのある方のご応募をお待ちしています。

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