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(公開日:2018.12.14)
【スタッフインタビュー】国内事業部 子どもの貧困問題解決事業プログラム・マネージャー 田代 光恵

Q.これまでのキャリアと、セーブ・ザ・チルドレンに入局した理由は?

学生時代にミャンマーへ旅行した際、自分の村の子どもたちのために英語を教えている青年に出会いました。地域の子どもたちのために献身的に教える姿を見て、自分も日本に住む子どもたちのために何かしたいと思い立ちました。そこで、セーブ・ザ・チルドレンが当時学校などで行っていた、国際理解・子どもの権利に関するワークショップを実施するボランティアに参加。すべての子どもたちの最善の利益を実現しようとする子どもの権利の考え方に感銘を受けました。一方、日本では残念ながらそうした権利が守られていない状況があることにも気づきました。

卒業後、海外の日本人学校で教員を務めました。その時に、子どもたちが感じていること、大人や社会に求めていることを子どもたちから教えてもらいました。子どもの権利の中でも重要な柱である参加する権利。子どもたち一人ひとりが伝えたいことがあっても、なかなか子どもの声が聴かれない社会の仕組みを変える必要があるのではと問題意識を持ちました。そこで、今度はセーブ・ザ・チルドレンでインターンを務めながら、自分にどのようなことができるのか考えました。
インターンとして事業をサポートする中で、子どもを取り巻く課題を、子どもたち自身の声とともに解決していくというセーブ・ザ・チルドレンの考え方に賛同。当時、社会問題として認識され始めていた子どもの貧困問題に対し、子どもや市民への調査を通じて、社会啓発や政策提言をする事業に大きな意義を感じて入局を決めました。



Q. 現在の仕事内容は?

国内事業部子どもの貧困問題解決事業のプログラムマネージャーとして、事業全般の管理をしています。事業は、?経済的に困難な状況下にある子育て世帯への直接支援、?当事者の実態を把握する調査とそれをもとにしたシンポジウムなどの社会啓発、?直接支援・社会啓発を通じてあがった当事者や社会の声をもとに、すべての子どもたちの状況を改善することを目指した政策提言という3つの柱で行っています。
直接子どもたちや保護者と接することはもちろん、地域の団体や行政と協力して事業を進めています。また、制度をより良くするために、地方自治体や国の関係者に働きかけ、制度の問題点や不足点を訴えることもあります。

(子どもの貧困問題に関するシンポジウムにて 右が田代)

Q. 「この仕事をしていて良かった」と思うことは?

アンケートやワークショップなどを通じて、子どもたちが「子どもも意見を言っていいんだ」と、自分たちの力に気づき、エンパワーされる瞬間に立ち会った時です。子どもたちが力を発揮するサポートができることに、とてもやりがいを感じます。まさに子どもたちの力は活動の原動力だと思っています。
また、調査や啓発活動などを通じて市民の意識や、地域行政の仕組みが変わるなど、子どもたちの声をもとにして社会が変化することもあります。調査結果がメディアで取り上げられたり、問い合わせがあったりすると、子どもたちの声を広く届けられたと実感が湧きます。
入局して約8年ですが、現在、二人の子どもを育てていることもあり、日本に住む子どもたちを取り巻く課題を何とかしたいという思いがますます強くなっています。その解決に向けて、少しでも自分が貢献できたらというのも大きなモチベーションの一つです。



Q. 仕事の中で大変だと感じることは? 

人員や予算の関係で、セーブ・ザ・チルドレンが行える事業の内容や対象地域は限られています。そのため、セーブ・ザ・チルドレンが行っている実践を他地域でも行えるようにモデル化したり、制度を変えるための政策提言につなげようとしています。しかし、制度を変えることはすぐには難しいです。できるだけ具体的な提案をして、粘り強く働きかけることが重要だと考えていますが、時にはなかなか変化がみられない現状にもどかしくなることもあります。
そんな時には、チームのみんなと議論したり、関係団体や専門家の方の意見をもらったり、対話をすることで何かヒントを得ています。子どもの貧困問題解決のためには、様々なステークホルダーが協働し合うことが必要だと考えているので、そのための関係性づくりを心掛けています。


セーブ・ザ・チルドレンで働きたいと考えている方へのメッセージ

セーブ・ザ・チルドレンというと、海外の子どもたちへの支援というイメージがあるかもしれませんが、子どもの権利の視点から考えると、日本に住む子どもたちを取り巻く課題も多くあります。国際NGOという強みを生かし、グローバルな視点から日本の子どもたちのための活動に取り組むことができるのが、セーブ・ザ・チルドレンの国内事業部で働く良さの一つです。すべての子どもたちの状況を改善しようとする、子どもの権利基盤型アプローチに基づいて活動していることも誇りにしています。
とはいえ、まずは「子どもたちのために何かしたい!」という熱い思いが事業の原動力だと思います。子どもたちとともに、子どもたちのために活動したいというみなさんと、一緒に働けることを楽しみにしています。

(西日本豪雨緊急支援 出動準備   右が田代)

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