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(公開日:2021.09.17)
【スタッフインタビュー】海外事業部 プログラムコーディネーター 瀬戸口千佳


予防可能な原因で、子どもが命を落とさないために。
私はいま、保健・栄養事業を担当しています。私は高校生の頃から、海外で人の役に立つ仕事がしたいと思っていました。大学院では公衆衛生を学び、とくに興味を持ったのは「母子保健」でした。子どもたちは生まれる場所を選ぶことはできません。たとえば日本で生まれたなら予防ができ、助かる見込みのある病気であっても、生まれる場所によっては命を落としてしまう。この課題に取り組みたいという気持ちが、私の活動の根底にずっとあります。

セーブ・ザ・チルドレン入局後、ベトナムへ
大学院卒業後からNGOの世界に飛び込み、前職ではアフリカ南部に位置するザンビアで保健事業に取り組みました。
セーブ・ザ・チルドレンには2017年に入局し、翌年から母子栄養事業に取り組むべくベトナムに駐在しました。ハノイから5時間ほど車で北上した、少数民族が暮らす山岳地帯(イェンバイ省およびソンラ省内の4郡)に事業地はありました。
急勾配の山々に囲まれ、段々畑が広がる美しい地域です。伝統的な衣装は自分たちで染め、食べ物はもちろん家畜の餌などもすべて村で作る、伝統的な自給自足の村です。



食べ物を増やす方法が広がり、健康への意識が芽生えるうれしさ

この村で育てていた野菜はごく限られ、種類もあまり多くありませんでした。
子どもたちの成長を考えると、複数の種類の野菜やたんぱく質を摂る必要があります。村の人たちとともに改善に取り組み、収穫できる野菜の種類が増えていきました。養鶏についても、10羽生まれたうち数羽しか生きのびなかった鶏が、上手く世話をすることで数が増えていきました。新しい方法が根付いていくよう、なじみのある方法を交えるなど少しでも村の人たちにとって受け入れやすいように教えていくことを心がけていました。
育てた野菜などを子どもたちに食べさせるための調理方法についてもお母さんたちに教え、サポートしていくのですが、子どもの身長や体重など成長に対する意識が芽生え、「じゃあこれはどうしたらいいの?」と、私にどんどん疑問を投げかけるようになりました。現場での活動では、こういった変化を目の当たりにすることができ、大きなやりがいにつながります。



健康になることは、目的ではないのです。

「Health is seen as a resource for everyday life, not the objective of living.(健康は人生の目的ではなく、毎日を生きていくためのリソースである)」
これはオタワ憲章※の一節ですが、公衆衛生に携わるにあたり、健康を目指すことが目的ではないということを忘れないようにしています。生きていくために、大前提として健康があるのです。
これからも母子の保健事業に取り組みながら、世界中どこに生まれたとしても健康に憂いがなく、子どもが可能性を発揮して歩みたい人生を歩める世界にしていきたいと強く思います。
※1986年に世界保健機関(WHO)によりつくられた、世界のすべての人の健康のための憲章


海外事業部 プログラムコーディネーター 瀬戸口千佳

※インタビューの内容は2021年3月時点のものです

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