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西アフリカ
(公開日:2014.10.17)

【エボラ出血熱緊急支援】孤児となったモーゼスさんの話(2014.10.17)

 

西アフリカにおけるエボラ危機では、何千人もの子どもたちが、たった一人で取り残されるという悲惨な状況の中で、私たちの支援を必要としています。モーゼスさんはそのような子どもの一人で、これは彼にまつわる話です。



まだ10歳のモーゼスさんは、リベリアの首都モンロビアの路上でかろうじて生きているところを発見されました。彼は家族と共にモンロビア市内を移動していましたが、両親がエボラ出血熱に倒れ、孤児として一人取り残されてしまいました。この心やさしい少年は悲嘆にくれていただけでなく、自らもウイルスに感染していましたが、誰一人として面倒を見てくれる人はいませんでした。

エボラ出血熱に対する恐怖から、モーゼスさんの助けを求める声はすべて無視され、通りかかる人々からは避けられていました。家から遠く離れ、彼は自分がどこにいるのか、何日路上生活をしていたかすらわかりませんでした。もし親切な警察官が彼を見つけ、JFK病院にあるエボラ治療施設に連れてきてくれなければ、彼は長くは生きられなかったでしょう。

この致死的なエボラ出血熱の流行下、感染した子どものうち4人に1人しか生き延びることが出来ていません。しかしモーゼスさんは生き延びることが出来ました。

そしてこの治療施設で回復を待つ間に、モーゼスさんは患者仲間の温かく寛大な女性、ビビアンさんに出会い、笑顔を取り戻しました。ビビアンさん自身も、家族を亡くしながらも生き残ったエボラの生還者で、二人は親友になったのです。

モーゼスさんが退院することになった時、悲しいことに病院のスタッフは彼を孤児院に送ろうと考えました。しかしモーゼスさんはビビアンさんの手を強く握り、行くことを拒絶しました。彼は絶対にその手を放そうとはしませんでした。

ビビアンさんもまた、モーゼスさんを手放さないことを決めました。生き残った親族が見つかるまで、自分の家に迎え入れることにしたのです。

この混乱や危機の最中においても、セーブ・ザ・チルドレンの追跡・再会プログラムによって、家族は再会を果たしています。そして私たちは孤児たちに与えるのに必要な緊急食糧や物資などの入ったキットを、介護者やビビアンさんのような支援者に配布しています。


セーブ・ザ・チルドレンから支援物資を受け取るモーゼスさんとビビアンさん(写真右)

モーゼスさんは今日も、ビビアンさんと手を取り合い、エボラの悲劇から心身ともに回復を続けています。

セーブ・ザ・チルドレンはリベリア、シエラレオネ、ギニアで支援活動を実施しています。皆様の多大な支援により、このエボラ危機に対して包括的で子どもに焦点を当てた対応計画をに取り組んでいます。これにより、モーゼスさんのように、エボラによって孤児となり、私たちの助けがなければ取り残されてしまうような、何千人もの子どもたちを保護することができます。

どうぞ今すぐに私たちの「エボラ出血熱緊急支援」にご協力ください。


今、ここで感染拡大を防ぐために。
みなさまのご支援をよろしくお願いします。

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