日本/地域NPO支援(公開日:2025.04.22)
【開催報告】「子どもまんなかを考える人が多くいることに感動」3月8日 子ども・地域おうえんファンド団体交流会
セーブ・ザ・チルドレンは、日本国内で子ども支援活動を行う地域の非営利団体(NPO)を対象とした助成プログラム「子ども・地域おうえんファンド」(以下、おうえんファンド)を実施しています。
※おうえんファンドについて詳しくはこちら
おうえんファンドは、最長3年間の助成プログラムです。助成金に加え、人材獲得・資金調達といった組織や事業の継続・発展を支えるための組織基盤強化、および子どもの権利保障のための環境づくり支援を行っている点が特徴です。2022年より毎年1回の助成先公募を続けており、現在11団体が助成先となっています。
団体の活動地域や支援分野はさまざまですが、同じ子ども支援を行う団体として共通の目標や課題があります。そこで、事業や子どもの権利推進、行政連携などについて、互いの実践共有や意見交換を行うことで、新たな視点を得るとともに、団体同士の連携を図ることを目指して交流会を開催しました。
初めての対面交流会には、助成先団体より17人が参加しました。
■助成先団体同士の活動紹介
まず、3月7日に行った「子ども・地域おうえんファンド助成報告会」の振り返りを行った後、NPO法人わかもののまち、エルマー学童くらぶの2団体が活動報告を行いました。
続いて、新たに加わった3団体(特定非営利活動法人Future Seeds、NPO法人Silent Voice、香川まるがめ子どもにほんごひろば)から活動紹介を行いました。
発表に対して、ほかの参加者より「その子の中にもともとある力を引きだすという本当の意味でのエンパワメントがすばらしい」、「自団体でもほかの人に参加してもらうしかけづくりを考えたい」などのコメントが寄せられました。
※各団体の活動内容について詳しくはこちら

■講義およびグループディスカッション
1)子どものセーフガーディング
話題提供:セーブ・ザ・チルドレン 子どものセーフガーディング・スペシャリスト 金谷直子
これまでに実施した子どものセーフガーディングの要点を振り返ったうえで、広報活動に焦点をあてた講義を行いました。広報活動については、素材収集や広報発信、オンライン活用事業、スタッフによるソーシャル・メディアの私的利用、子どものインターネット利用などについて、セーフガーディングの観点を加えた具体的な事例を交えながら解説を行いました。
講義後の質疑応答では、参加者それぞれが自団体の取り組みを積極的に紹介し、セーフガーディングに対する高い意識と意欲を感じ取ることができました。
また、グループワークでも、各団体の具体的な課題について活発な意見交換が行われ、対応策の共有を通じて自らの実践につなげようとする様子がうかがえました。

2)行政連携、政策提言−助成終了後も見据えて
話題提供:弁護士 塙創平氏
おうえんファンドでは、各団体の活動が、地域における子ども支援活動の発展や子どもの権利保障の推進にまでつながることを目指しています。
今回はNPO活動にも明るい弁護士の塙氏を招き、子ども参加などに関する国の仕組みや制度の概要、自治体の実態、自治体へのアプローチ方法などについての講義を行いました。
その後、「子どもの権利を先に知ったリーダーとして、発揮すべきリーダーシップとは」という塙氏からの問いを受け、参加者は自治体・企業・学校へのアクションについて、グループに分かれて討議しました。
例えば、「学校との協働のきっかけがつかめない」という悩みに対して、「まずは先生のよき相談相手になってみては」といった意見が出されるなど、各団体の試みや成功例をもとにアイデアを出し合い、それぞれの取り組みを前進させるための議論が熱心に交わされました。

初めての対面交流会を通じて、参加者からは「他団体の強みや専門性を知り、連携できればと思った」、「自団体だけでは気づけない切り口や考え方が多数」、「政策提言へのイメージが大きく変わった。チャレンジしたいと感じた」といった感想が多数寄せられました。
「子どもまんなかを考える人が多くいることに感動」という声にも象徴されるように、日本各地で活躍する団体が集い、知識を深め合い、子どもの権利推進を目指す想いを強固にする場となりました。
今後、各団体が地域での啓発や政策提言、行政との連携などにおいて力を発揮していく存在になることを願っています。
おうえんファンドは、これからも助成先団体への個別支援を行うとともに、団体間の交流やネットワーキングのサポートを継続していきます。

(国内事業部 菅野諒子)
※おうえんファンドについて詳しくはこちら
おうえんファンドは、最長3年間の助成プログラムです。助成金に加え、人材獲得・資金調達といった組織や事業の継続・発展を支えるための組織基盤強化、および子どもの権利保障のための環境づくり支援を行っている点が特徴です。2022年より毎年1回の助成先公募を続けており、現在11団体が助成先となっています。
団体の活動地域や支援分野はさまざまですが、同じ子ども支援を行う団体として共通の目標や課題があります。そこで、事業や子どもの権利推進、行政連携などについて、互いの実践共有や意見交換を行うことで、新たな視点を得るとともに、団体同士の連携を図ることを目指して交流会を開催しました。
初めての対面交流会には、助成先団体より17人が参加しました。
■助成先団体同士の活動紹介
まず、3月7日に行った「子ども・地域おうえんファンド助成報告会」の振り返りを行った後、NPO法人わかもののまち、エルマー学童くらぶの2団体が活動報告を行いました。
続いて、新たに加わった3団体(特定非営利活動法人Future Seeds、NPO法人Silent Voice、香川まるがめ子どもにほんごひろば)から活動紹介を行いました。
発表に対して、ほかの参加者より「その子の中にもともとある力を引きだすという本当の意味でのエンパワメントがすばらしい」、「自団体でもほかの人に参加してもらうしかけづくりを考えたい」などのコメントが寄せられました。
※各団体の活動内容について詳しくはこちら


助成先11団体の紹介展示パネル
■講義およびグループディスカッション
1)子どものセーフガーディング
話題提供:セーブ・ザ・チルドレン 子どものセーフガーディング・スペシャリスト 金谷直子
これまでに実施した子どものセーフガーディングの要点を振り返ったうえで、広報活動に焦点をあてた講義を行いました。広報活動については、素材収集や広報発信、オンライン活用事業、スタッフによるソーシャル・メディアの私的利用、子どものインターネット利用などについて、セーフガーディングの観点を加えた具体的な事例を交えながら解説を行いました。
講義後の質疑応答では、参加者それぞれが自団体の取り組みを積極的に紹介し、セーフガーディングに対する高い意識と意欲を感じ取ることができました。
また、グループワークでも、各団体の具体的な課題について活発な意見交換が行われ、対応策の共有を通じて自らの実践につなげようとする様子がうかがえました。

2)行政連携、政策提言−助成終了後も見据えて
話題提供:弁護士 塙創平氏
おうえんファンドでは、各団体の活動が、地域における子ども支援活動の発展や子どもの権利保障の推進にまでつながることを目指しています。
今回はNPO活動にも明るい弁護士の塙氏を招き、子ども参加などに関する国の仕組みや制度の概要、自治体の実態、自治体へのアプローチ方法などについての講義を行いました。
その後、「子どもの権利を先に知ったリーダーとして、発揮すべきリーダーシップとは」という塙氏からの問いを受け、参加者は自治体・企業・学校へのアクションについて、グループに分かれて討議しました。
例えば、「学校との協働のきっかけがつかめない」という悩みに対して、「まずは先生のよき相談相手になってみては」といった意見が出されるなど、各団体の試みや成功例をもとにアイデアを出し合い、それぞれの取り組みを前進させるための議論が熱心に交わされました。

初めての対面交流会を通じて、参加者からは「他団体の強みや専門性を知り、連携できればと思った」、「自団体だけでは気づけない切り口や考え方が多数」、「政策提言へのイメージが大きく変わった。チャレンジしたいと感じた」といった感想が多数寄せられました。
「子どもまんなかを考える人が多くいることに感動」という声にも象徴されるように、日本各地で活躍する団体が集い、知識を深め合い、子どもの権利推進を目指す想いを強固にする場となりました。
今後、各団体が地域での啓発や政策提言、行政との連携などにおいて力を発揮していく存在になることを願っています。
おうえんファンドは、これからも助成先団体への個別支援を行うとともに、団体間の交流やネットワーキングのサポートを継続していきます。

(国内事業部 菅野諒子)