ハイチ(公開日:2010.01.22)
ハイチ地震 今後最優先すべきは子どもの保護(2010.01.22)
今回の地震で、ハイチの多くの子どもたちは、一生のうちでもめったにしない悲惨な体験をしました。セーブ・ザ・チルドレンは、1日も早く子どもたちが子どもらしく生きられるための支援を最優先に展開していきます。
セーブ・ザ・チルドレンは現在、緊急物資の支援に加え、被害が大きく、医療設備も医師も不足している首都ポルトープランス郊外の町レオガンに移動クリニックを開設し、1日およそ100名の患者を手当てしています。また、本日より、ポルトープランスにおいて、水と衛生について訓練を受けた24名のスタッフが、被災者の集まる居留地で、仮設トイレと給水所を設置します。トイレを設置することは、水の汚染を防ぎ、保健衛生の観点からも急務です。
全体の90%が崩壊したレオガンの街
(c)Adriana Zenbrauskas/Polaris
【子どもたちに学校を!】
「いつになったら学校が始まるの?」子どもたちは現地スタッフにたずねてきます。地震で家も学校も友だちも失った子どもたちは、1日も早く学校が再開されることを心待ちにしているのです。これまでセーブ・ザ・チルドレンが世界中で行ってきた緊急支援活動の経験からも、教育は被災支援活動の要です。学校は子どもたちを身体的侵害、搾取、暴力から保護し、被災後の心の回復を助けるだけでなく、新しい生活を開始する親にとっても助けとなります。教育支援は、セーブ・ザ・チルドレンのハイチ5カ年復興支援の最初の一歩です。
SCの開設したCFSのテントに集まる子どもたち
(c)Antonio Bolfo/ Getty for Save the Children
【子どもの保護支援】
こうした状況のなかで、SCはポストープランスの仮設避難場所にチャイルド・フレンドリー・スペース(CFS)を開設しました。CFSは、避難場所やキャンプで暮らす子どもたちを保護し、安心して遊べる場所を提供すると同時に、震災で受けた体験による心のケアをする場所でもあります。現在、147人の子どもたちが登録をしていますが、新たにポルトープランスにひとつ、ジャクメルに3つのCFSを開設し、さらに多くの子どもたちを受け入れる予定です。
また、こうした大災害の際に最も懸念されるのは、子どもたちが家族と離れ離れになったり、親をなくすことです。今後は、親や家族と離れ離れになった子どもの再会支援プロジェクトを本格始動します。本プロジェクトは、時間をかけて慎重に行われます。多くの子どもたちにとって、生まれた国で、周りの人に守られ、育てられることが最良です。私たちは、子どもたちに最適な環境を提供するこトを目指して活動を展開していきます。
【ハイチ地震緊急支援の活動へのご寄付受け終了のお知らせ】
ハイチ地震緊急支援募金は、ご寄付の受付を終了いたし
ました。
皆さまからのご支援まことにありがとうございました。