中国(公開日:2013.08.16)
物資配布から心のケアへ…緊急支援を継続しています!(2013.8.16)
2013年4月20日に発生した中国四川地震から約3カ月が経過しました。前回のブログでもご報告した通り、200万人以上の被災者を出した今回の地震を受け、これまでにセーブ・ザ・チルドレンは、被災地で必要とされている緊急支援物資の配布を行ってきました。
↑支援物資を受け取った子どもたち
震災直後のニーズとして挙がったのは、テントや避難所で生活している被災者にとって必要不可欠な充電式ランプでした。被災地では余震などの影響で頻発する停電によって、子どもたちが夜になると不安な生活を送っていただけでなく、明かりがないために学校の宿題などもできませんでした。またテントの外には街灯もないことから、子どもたちが夜トイレに行くときにも真っ暗な状態で外に出なければならず、更なる不安や恐怖感を助長し精神的ストレスになっていました。そこでセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、被災地のテントや避難所で生活する2,460世帯へ充電式ランプを配布し、被災した家族や子どもたちが一刻も早く通常の生活に戻ることができるよう支援しました。
↑充電式ランプを被災地に届けます。
↑充電式ランプを受け取る被災者
7月22日からは、中期的な支援として被災した幼稚園に対する支援を行っています。被災地では地震発生直後より、政府による小・中学校などへの支援がいち早く展開されてきた一方、義務教育でない幼稚園は支援から取り残されてきました。地震から3カ月が経った現在でも、多くの幼稚園が機能しておらず、地震により精神的なトラウマを抱えた子どもたちに対する心理的サポートが必要とされています。そこで、特に被災状況が深刻だった幼稚園に対して、「芸術を通じた癒しと教育プログラム(HEART/ハート・プログラム)」を導入し、お絵描きや劇、音楽、ダンスといった芸術活動を通じて、子どもたちの心理社会的状況を改善することを目指しています。現在、幼稚園教員らにハート・プログラムの研修を行っていますが、今後対象の幼稚園にハート・プログラムを実施するのに必要な備品(文房具やお絵描き用品、楽器など)を配布していく予定です。
(報告:海外事業部 清水 梢)
*本事業は皆さまからのご支援とジャパン・プラットフォームの助成により実施しています。