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グローバルキャンペーン
(公開日:2017.10.12)

毎日2万人以上の少女たちが結婚する現実

 
国際ガールズ・デーおよび、10月下旬にセネガルで開催される児童婚根絶に関する中西部アフリカ ハイレベル会議(The West and Central Africa High Level Meeting on Ending Child Marriage)にあわせて、セーブ・ザ・チルドレンと世界銀行が発表した新たな調査に基づく報告書によると、世界では毎日2万人以上(毎年750万人以上)の少女が、国内法で定める女性が結婚できる年齢(法定婚姻年齢)に満たずに結婚していることが明らかになりました。


報告書全文(英語)はこちらからご覧いただけます。

特に、中西部アフリカ地域における法定婚姻年齢未満で結婚する件数は、世界で最も多く、この地域だけで、毎年170万件あります。加えて、1億人近い少女が国内法によって児童婚から守られていない状態にあります。

法定婚姻年齢を引き上げるか、あるいは、保護者の同意や司法による承認のもとの同年齢未満の結婚といった例外を撤廃する国が増加していますが、児童婚の三分の二は、婚姻年齢に満たない年齢でおこなわれており、法による児童婚の根絶には困難があることを示しています。

法の施行力の弱さや、国内法、慣習法、宗教法といった多層的な法体系間の不整合といったことも問題の一部であり、また、深く根差した伝統や信仰、そして地域社会のリーダーが慣習を支持をしているといった実態もあります。

セーブ・ザ・チルドレン・インターナショナル事務局長ヘレ・トーニング=シュミットは、「児童婚を根絶しない限り、成長の過程において少女が少年と同じ機会が与えられる世界にはなり得ません。あまりに若くして結婚した少女たちは、子どもから突然、妻や母親といった役割を担わないといけなくなります。こうした少女たちは、学校に通うこともできず、妊娠したり、虐待などの問題に直面しやすい傾向にあります。

法律による児童婚の禁止は重要な第一歩です。しかし、数百万人の脆弱な状態にある少女たちは、児童婚の問題が真正面から取り組まれない限り、危機的な状況に直面し続けます。私たちは、悪しき慣習を終わらせるために、地域社会の意識・態度を変えていくことが必要です。少女たちは、教育を続けることで、健康に成長し、安定した生活を手に入れやすい傾向にあり、また、そういった少女たちの子どもたちも健康に育ち、そして、教育を受ける傾向にあります」と指摘します。

セーブ・ザ・チルドレンと世界銀行の調査結果は、国内および国際レベル双方において喫緊に児童婚の問題に取り組むことを求めています。


 

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