中東(公開日:2020.08.05)
レバノン 大規模爆発によりおよそ10万人の子どもたちが家を失ったと可能性
大規模爆発があったレバノンの首都ベイルート市内の様子(2020年8月5日撮影)
2020年8月4日にレバノンの首都ベイルートで起こった大規模な爆発に関し、セーブ・ザ・チルドレン レバノン事務所代表ジャド・サクールは次の通り話します。
「報道によると、この爆発によって約30万人が家を失いました。そのことから、おそらく10万人以上の子どもたちが自宅や、そのほかすべてを失ったと考えられます。また、爆発の影響により有毒ガスが充満しているため、子どもたちは一時的に外出を禁止されています。ベイルート市内にあるほぼすべての病院は満床のため負傷や出血していても、人々は病院で治療を受けることもできません。
この状況は、子どもに大きな精神的苦痛を与えるでしょう。このような状況下では、子どもたちが安心・安全な場所で守られ、彼らが信頼できる人に気持ちを共有できたり、爆発の混乱の中で離ればなれになった家族との再会を支援したりする体制の構築が不可欠になります。
セーブ・ザ・チルドレンは脆弱な立場に置かれた家族に連絡を取り、負傷していないか確認するほか、子どもたちが安全に過ごせるよう支援の準備をしています。
今回の大規模爆発は、これ以上ない悪いタイミングで起きました。国内では経済危機の中、新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンが一時解除された翌日であり、そして、再びロックダウンが実施される前のタイミングでした。市民は、ジョギングをしたり、友人と会ったり、海沿いを歩いたり、しばしの間、困難から離れ、それぞれの時間を楽しんでいたところに起こりました。」