トップページ > スタッフブログ > アフリカ > スーダン 新型コロナウイルス感染症の影響で深刻な飢餓に直面する子ども110 万人に

アフリカ
(公開日:2020.08.20)

スーダン 新型コロナウイルス感染症の影響で深刻な飢餓に直面する子ども110 万人に

 

スーダンは、ここ数年で最も厳しい食料危機に直面しています。110 万人の子どもたちが食料不足に苦しみ[1]、2019年以降その数は倍増しています。2019年7月と比較すると、50万人以上の子どもたちが、食料不足のためにさらに深刻な飢餓状態に陥る危険性が高いと考えられています[2]。



新型コロナウイルス感染症の影響による食料価格の高騰、インフレおよび雇用の喪失は、スーダンの家庭に甚大な影響をおよぼしており960万人が、日々の食料さえ確保できない状況にあると推計されています。

さらに、感染拡大防止のための都市封鎖(ロックダウン)は、市場と国際取引を混乱させ、物価の上昇や家計の破綻を招いています。2020年6月現在、穀物価格は昨年比3倍にまで上昇し、過去5年間の平均価格の4倍程度の高値になっています[3]。

セーブ・ザ・チルドレン スーダン事務所代表アルシャド・マリクは次のように話します。
「現場のスタッフの中には、ラマダンの断食中も多くの家庭で食料が不足していたため、日没後に口にできるものが水しかなかった、と聞いたものもいます。

新型コロナウイルス感染症の世界的流行以前から、人々は数十年続く紛争や、低開発、脆弱な経済に苦しんでいましたが、現在人々の生活はより厳しいものになっています。家族の食べ物を確保するために奮闘する親たちが日々増えています。

毎日120 人の子どもたちが栄養不良や、それに関連する病気で命を落としています[4]。新型コロナウイルス感染症対策として、給付金や物資、食糧の配布など、家庭への支援が早急に必要です。」

セーブ・ザ・チルドレンは、コルドファン州やダルフール州、ハルツーム州で、最も脆弱な立場に置かれた難民や国内避難民、ホストコミュニティを支援しています。ハルツーム州で避難生活を送る難民の家族2,000世帯に対し、現金給付を行っているほか、南コルドファン州では作物の種子と農工具の配布、ダルフール州とコルドファン州では食糧引換券の配布を継続しています。さらに、ダルフール州、コルドファン州、紅海州、青ナイル州にある100 を超える栄養治療センターへの支援も行い、子どもや妊娠中、授乳期の母親の栄養不良の改善に取り組んでいます。


[1] IPC (Integrated Food Security Phase Classification)
[2]UNICEF
[3]IPC
[4]UNICEF statement, October 2019




 

あなたのご支援が子どもたちの未来を支えます

もっと見る

月々1500円から、自分に合った金額で子どもの支援ができます。
定期的に年次報告書や会報誌をお送りしています。

1回から無理なくご支援いただけます。

PAGE TOP