中東(公開日:2026.06.08)
【レバノン】紛争下の子どもたちの「こころの支え」となっているものとはー
セーブ・ザ・チルドレンは、レバノン南部で避難を余儀なくされた8人の子どもたちに、避難の際に持ち出したものの中から「こころの支え」となっている持ち物を一つ紹介してもらいました。
レバノンでは人口の約6分の1にあたる100万人以上が、いまも国内避難を余儀なくされています。そのうち40万人以上が子どもです。避難を強いられた人々の10人に1人は避難所で生活し、多くは親戚や知人宅、あるいは路上のテントで暮らしています[1]。
今回紹介する子どもたちは、避難所で過密な部屋を共有しながら暮らしています。トイレなどの衛生環境も十分でない中で、安心して遊べる場所もほとんどありません。
自宅や学校、友だちと離れた生活の中で、寂しさを感じながら過ごしています。
2ヶ月以上にわたる避難生活のなかで、紛争による精神的苦痛や家を失った影響により、子どもたちの行動に大きな変化が見られると保護者は話しています。
セーブ・ザ・チルドレンのスタッフによると、トイレに一人で行くことを怖がり親に付き添いを求める子や、眠れない、食欲が落ちる、学校生活のリズムを失い集中できないなどの様子が見られています。
過密な空間で遊ぶ場所もなく、子どもたちは息苦しさを感じていると語っています。それは、故郷での生活とは大きくかけ離れたものです。さらに、多くの子どもたちが、自宅が破壊される映像をソーシャルメディアで目にせざるを得ず、恐怖や精神的な負担が一層高まっています。
2026年4月16日に発表された一時的で不安定な「停戦」により、一部の人は帰還することができたものの、自宅はすでに破壊されていました。
レバノンでは人口の約6分の1にあたる100万人以上が、いまも国内避難を余儀なくされています。そのうち40万人以上が子どもです。避難を強いられた人々の10人に1人は避難所で生活し、多くは親戚や知人宅、あるいは路上のテントで暮らしています[1]。
今回紹介する子どもたちは、避難所で過密な部屋を共有しながら暮らしています。トイレなどの衛生環境も十分でない中で、安心して遊べる場所もほとんどありません。
自宅や学校、友だちと離れた生活の中で、寂しさを感じながら過ごしています。
2ヶ月以上にわたる避難生活のなかで、紛争による精神的苦痛や家を失った影響により、子どもたちの行動に大きな変化が見られると保護者は話しています。
セーブ・ザ・チルドレンのスタッフによると、トイレに一人で行くことを怖がり親に付き添いを求める子や、眠れない、食欲が落ちる、学校生活のリズムを失い集中できないなどの様子が見られています。
過密な空間で遊ぶ場所もなく、子どもたちは息苦しさを感じていると語っています。それは、故郷での生活とは大きくかけ離れたものです。さらに、多くの子どもたちが、自宅が破壊される映像をソーシャルメディアで目にせざるを得ず、恐怖や精神的な負担が一層高まっています。
2026年4月16日に発表された一時的で不安定な「停戦」により、一部の人は帰還することができたものの、自宅はすでに破壊されていました。
必要な物を取りに戻った人たちも、継続する空爆や新たな退避命令により、再び避難所へ戻らざるを得なくなっています。

ワエルさん(10歳)*
レバノン南部から避難してきたナヤさん(6歳)*は、ぬり絵帳と色えんぴつを持ってくることができました。母親から贈られた大切なもので、こころの支えとして手放さずに大事にしています。学校に戻り、先生や友だちに再び会い、学びを再開できる日を待ち望んでいます。
「ぬり絵帳と色えんぴつは、遊べるように持ってきました。お母さんがくれたものです。早く学校に戻って、先生や友だちに会い、また勉強したいです。」
サラさん(6歳)*
南レバノンから避難したサラさん(6歳)*は、父親からもらった赤いテディベアだけをなんとか持ち出すことができました。手放さざるを得なかったおもちゃや服に思いを馳せながら、それを残された数少ない「こころの支え」のひとつとして大切に抱えています。
「とても大切にしている赤いテディベアは、お父さんからのプレゼントなので一緒に持ってきました。でも、テレタビーズのおもちゃは持って来られませんでした。家に置いてきたおもちゃや服が、本当に恋しいです。」
サマさん(8歳)*
レバノン南部から避難してきたサマさん(8歳)*は、おもちゃを故郷を思い出す大切な存在として手放さずに大事にしています。紛争が終わり、再び家に帰り、学校に通い、先生や友だちと再会できる日を心待ちにしています。
「このおもちゃは、家のことを思い出させてくれるから大切にしています。紛争が早く終わって、家に帰って学校に行きたいです。学校や先生、友だちに会えなくて寂しいです。」
「このおもちゃは、家のことを思い出させてくれるから大切にしています。紛争が早く終わって、家に帰って学校に行きたいです。学校や先生、友だちに会えなくて寂しいです。」
ファラーさん(10歳)*
レバノン南部から避難してきたファラーさん(10歳)*は、人形一つだけを持ってくることができました。紛争が終わり、家族とともに再び自宅に戻り、以前と同じように安心して暮らせる日を願っています。
「持って来られたおもちゃは、この一つだけです。紛争が早く終わって、家に戻り、以前と同じように家が無事であることをただ願っています。」
「持って来られたおもちゃは、この一つだけです。紛争が早く終わって、家に戻り、以前と同じように家が無事であることをただ願っています。」

ワエルさん(10歳)*
レバノン南部から避難してきたワエルさん(10歳)*は、とても大切にしている車のおもちゃを持ってくることができました。5歳の頃から集めているもので、いまも遊んだり、こころを落ち着かせたりする存在であり、不安定な状況の中で故郷を感じさせてくれる大切な存在となっています。
「この車のおもちゃはとても大切なものです。退屈なときは、いつもこれで遊んでいます。5歳の頃から集めてきました。」
「この車のおもちゃはとても大切なものです。退屈なときは、いつもこれで遊んでいます。5歳の頃から集めてきました。」
レバノン南部から避難してきたナヤさん(6歳)*は、ぬり絵帳と色えんぴつを持ってくることができました。母親から贈られた大切なもので、こころの支えとして手放さずに大事にしています。学校に戻り、先生や友だちに再び会い、学びを再開できる日を待ち望んでいます。
「ぬり絵帳と色えんぴつは、遊べるように持ってきました。お母さんがくれたものです。早く学校に戻って、先生や友だちに会い、また勉強したいです。」
ヌールさん(8歳)*
レバノン南部から避難してきたヌールさん(8歳)*は、ぬり絵帳やUNOカード、服など、いくつかの大切な持ち物を持ってくることができました。いずれも両親から贈られたもので、故郷を思い出す大切な存在です。姉のタラさん*と母親のサラさん*とともに、避難所で暮らしています。
「ぬり絵帳とUNOカード、それから服を家から持ってきました。お母さんとお父さんからもらったものなので、とても大切です。」
「ぬり絵帳とUNOカード、それから服を家から持ってきました。お母さんとお父さんからもらったものなので、とても大切です。」
タラさん(10歳)*
レバノン南部から避難してきたタラさん(10歳)*は、勉強用のノートとサッカーボールを持ってくることができました。紛争が終わり、村に戻って自分のベッドで眠り、友だちや先生と再会し、学校での生活を取り戻せる日を待ち望んでいます。
「勉強するためのノートと、遊ぶためのサッカーボールを持ってきました。紛争が早く終わって、村の家に帰り、自分のベッドで眠りたいです。学校が恋しいです。先生や友だちに会って、また勉強したり遊んだりしたいです。」
「勉強するためのノートと、遊ぶためのサッカーボールを持ってきました。紛争が早く終わって、村の家に帰り、自分のベッドで眠りたいです。学校が恋しいです。先生や友だちに会って、また勉強したり遊んだりしたいです。」
リーンさん(10歳)*
レバノン南部から避難してきたリーンさん(10歳)*は、母親から誕生日に贈られたバービー人形を持ってくることができました。大切な思い出の詰まったその人形を、故郷を思い出すよりどころとして手放さずに大事にしています。村や自分の部屋、そして家に残してきたすべてを恋しく思っています。
「バービー人形を持ってくることができました。お母さんから誕生日にもらった大切なものです。村や自分の部屋、家に置いてきたものが、とても恋しいです。」
レバノン南部から避難してきたサラさん(31歳)*は、ヌールさん*とタラさん*の母親で、3人の子どもとともに避難所で暮らしています。紛争が子どもたちのこころに及ぼしている影響について話してくれました。
「子どもたちは教育を受けられていません。この状況でのオンライン学習は難しいです。インターネットもなく、勉強する場所もありません。ここは学ぶ環境とは言えません。」
「ほかの子どもたちが学校に通っているのを見るのは、とてもつらいです。自分の子どもたちは、この避難所で暮らしています。状況はとても厳しく、さまざまな困難に直面しています。子どもたちはいつも、『家に帰りたい。いつ家に戻れて、学校に行けるの?』と話します。ただ、また庭で遊びたいだけなのです。」
「子どもたちは、気持ちを言葉にできないこともありますが、怖がっている様子が伝わってきます。娘は寝るときに枕で頭を覆い、トイレに行くときも私に付き添いを求めます。戦闘機の音を、いまも覚えているのです。」
「この紛争によって、子どもたちは家や友だち、そして当たり前の日常から引き離され、不安と恐怖の中での生活を余儀なくされています。こうした経験が、今後も長くこころに影響を及ぼしていくことが懸念されます。」
セーブ・ザ・チルドレンは、子どもたちが暮らす避難所で、衛生用品や食料、水や衛生に関する物資、寝具などを配付しています。また、教育活動や子どもたちのこころのケア(MHPSS:精神保健・心理社会的支援)も実施しています。
セーブ・ザ・チルドレンは、国際社会に対し、子どもたちをさらなる被害から守り、家族が安全かつ尊厳をもって帰還できるよう、恒久的な停戦の実現に向けて緊急に取り組むよう求めています。あわせて、子どもとその家族の基本的なニーズの高まりに応え、回復を支えるための、柔軟で継続的な資金支援の必要性も訴えています。
セーブ・ザ・チルドレンは1953年からレバノンで活動しています。パートナー団体や現地当局と連携しながら、南部のアクセスが困難な地域で生活必需品の配布、子どもへの精神保健・心理社会的支援、子どもたちと家族に向けた不発弾の危険性についての啓発、安全な水と衛生設備の確保をするとともに、避難を余儀なくされた人々への生活必需品の提供などを行っています。
「バービー人形を持ってくることができました。お母さんから誕生日にもらった大切なものです。村や自分の部屋、家に置いてきたものが、とても恋しいです。」
レバノン南部から避難してきたサラさん(31歳)*は、ヌールさん*とタラさん*の母親で、3人の子どもとともに避難所で暮らしています。紛争が子どもたちのこころに及ぼしている影響について話してくれました。
「子どもたちは教育を受けられていません。この状況でのオンライン学習は難しいです。インターネットもなく、勉強する場所もありません。ここは学ぶ環境とは言えません。」
「ほかの子どもたちが学校に通っているのを見るのは、とてもつらいです。自分の子どもたちは、この避難所で暮らしています。状況はとても厳しく、さまざまな困難に直面しています。子どもたちはいつも、『家に帰りたい。いつ家に戻れて、学校に行けるの?』と話します。ただ、また庭で遊びたいだけなのです。」
「子どもたちは、気持ちを言葉にできないこともありますが、怖がっている様子が伝わってきます。娘は寝るときに枕で頭を覆い、トイレに行くときも私に付き添いを求めます。戦闘機の音を、いまも覚えているのです。」
「この紛争によって、子どもたちは家や友だち、そして当たり前の日常から引き離され、不安と恐怖の中での生活を余儀なくされています。こうした経験が、今後も長くこころに影響を及ぼしていくことが懸念されます。」
セーブ・ザ・チルドレンは、子どもたちが暮らす避難所で、衛生用品や食料、水や衛生に関する物資、寝具などを配付しています。また、教育活動や子どもたちのこころのケア(MHPSS:精神保健・心理社会的支援)も実施しています。
セーブ・ザ・チルドレンは、国際社会に対し、子どもたちをさらなる被害から守り、家族が安全かつ尊厳をもって帰還できるよう、恒久的な停戦の実現に向けて緊急に取り組むよう求めています。あわせて、子どもとその家族の基本的なニーズの高まりに応え、回復を支えるための、柔軟で継続的な資金支援の必要性も訴えています。
セーブ・ザ・チルドレンは1953年からレバノンで活動しています。パートナー団体や現地当局と連携しながら、南部のアクセスが困難な地域で生活必需品の配布、子どもへの精神保健・心理社会的支援、子どもたちと家族に向けた不発弾の危険性についての啓発、安全な水と衛生設備の確保をするとともに、避難を余儀なくされた人々への生活必需品の提供などを行っています。
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中東危機をはじめ、人道危機や災害の影響を受け、深刻な状況に置かれている子どもたちを支援する「海外の子どもの今を支える緊急募金」に、ご寄付をお願いします。
https://x.gd/issyb
【脚注など】
*プライバシー保護のため名前は変更されています。
[1] Lebanon-Emergency-Sitrep-23-2026.pdf There are now 44,800 children among about 125,000 people in collective shelters.
中東危機をはじめ、人道危機や災害の影響を受け、深刻な状況に置かれている子どもたちを支援する「海外の子どもの今を支える緊急募金」に、ご寄付をお願いします。
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【脚注など】
*プライバシー保護のため名前は変更されています。
[1] Lebanon-Emergency-Sitrep-23-2026.pdf There are now 44,800 children among about 125,000 people in collective shelters.



