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南スーダン
(公開日:2026.03.08)

【国際女性デー】社会の壁を越え、自ら未来を切り拓く ― 南スーダンとバングラデシュの女性・女子たちの挑戦

 
3月8日は国際女性デー。この日、世界中で「女性・女子の権利」「社会参加」「ジェンダー平等」を求める声があがります。

世界では、今もなお約1億2,200万人の女子が学校に通えていません。また、結婚経験またはパートナーのいる15~19歳の女性・女子の約4人に1人が、パートナーからの暴力を経験しています(UNICEF, 2025)[i] 。そして、児童婚・児童労働・ジェンダーに基づく暴力など、女性・女子たちの人生の選択肢を奪う問題が、依然として存在しています。 彼女たちは、本来持つ力と権利を、社会的な障壁によって発揮できずにいます。

今回のブログでは、セーブ・ザ・チルドレンが南スーダンとバングラデシュで取り組んでいる活動のなかから、自らの手で人生を切り拓いた2人のストーリーをお届けします。

南スーダン
南スーダンは、2011年に独立した比較的新しい国です。しかし、その直後から武力紛争が続き、多くの人々が家を失っています。加えて、気候変動による干ばつ・食料不足・物価急騰など、生活を脅かす問題が重なり合っています。こうした厳しい環境では、女性たちが本来持つ働く力さえも、十分に活かされていません。さらに、児童婚という慣行も、女性・女子たちの未来を閉ざしてしまっています。

マンガラに住むエリアスさん(24歳)は、4人の子どもを育てるシングルマザーです。14歳の若さで結婚し、その後出産を経験しました。2023年に夫を亡くしてからは、日雇いの仕事をしながら、何とか家族を支えようとしていました。しかし、収入は不安定で、子どもたちの学費や薬代、その他の基本的な生活費を支払うことが難しい状況でした。

2025年5月、エリアスさんは、セーブ・ザ・チルドレンが実施するスキル向上研修プログラムに参加し、液体石鹸づくりを学びました。このプログラムは、生計向上とレジリエンス向上を目的に、児童婚を含む、性とジェンダーに基づく暴力のサバイバーやリスクにさらされている90人の女性と女子を対象に実施しました。



 スキル向上研修に参加した女性たち

エリアスさんは、プログラムに参加してからわずか3ヶ月で顧客とつながり、彼女が住むマンガラの町だけでなく、ボル、そして首都ジュバまで液体石鹸のビジネスを拡大しました。月収は約10倍に増加しました。

現在、彼女は子どもたちの学費を払い、病気のときには薬を購入できています。自分たちを養うために食べ物を売る必要もなくなりました。そして、さらなる自身のビジネス拡大のための貯蓄も始めています。

エリアスさんは語ります。「私は将来のために貯蓄をしています。子どもたちには、私が経験したような苦労をさせたくありません。」「他のシングルマザーや若い女性たちにも、希望を失わないでほしいと思っています。スキルを身につけ、一生懸命働けば、誇りを持って子どもたちを支えることができます。」


 
液体石鹸づくりの様子

バングラデシュ
バングラデシュの南東部に位置するコックスバザール地域では、児童労働や児童婚といった深刻な問題が、今も多くの子どもたちの生活に大きな影響を与えています。コックスバザールに住むサディアさんにとっても、こうした課題は決して他人事ではありませんでした。彼女は 14歳のときに、セーブ・ザ・チルドレンが実施する地域子どもグループに参加しました。

地域子どもグループでは、小さな地区ごとに12〜16歳の約20人の子どもたちが、子どもの権利、児童婚や児童労働、ジェンダー、心理的な健康(ウェルビーイング)について学び、同年代の友だちや地域住民へ啓発活動を行います。そして、子どもが暴力・虐待・搾取などのリスクにさらされたときに相談できる窓口を知り、その情報を周囲にも伝えます。

このグループでは子どもたちが、自ら考え、判断し、地域を守る主体です。子どもグループに参加するサディアさんの仲間にもこんな変化が生まれました。
「グループで活動を始めてから、人前で話すことに自信を持てるようになった」(女子メンバー)
 「ここで学んだ児童労働や体罰、児童婚の知識を家族に伝えている。母に“妹たちだけに家事をさせないで”とお願いした」(男子メンバー)

サディアさんは16歳まで地域子どもグループで活動した後、「もっと地域の子どもたちの力になりたい」という思いから、大学に通いながらセーブ・ザ・チルドレンのチェンジメーカーとして活動を続けています。チェンジメーカーとは、自分の経験や学びを活かし、地域の大人や行政と対話しながら、子どもの権利を守るための啓発活動や政策提言を行う役割です。サディアさんはこれまでに得た知識と自信をもとに、地域の子どもたちや大人たちに向けて積極的にメッセージを届けています。
 

県行政長官に子どもへの支援の必要性を訴えるサディアさん(右)

サディアさんは話します。「私は、自分の地域にある問題を見つけ、それを記録し、人々に伝えることができるようになりました。セーブ・ザ・チルドレンの活動で得た経験は、将来の人生に必ず役に立つと信じています。例えば、将来また子どもの誰かが不当な扱いを受けたり、児童労働の被害に遭いそうになったりしたとき、私は地域の人々の協力を得て、それを止めることができます。」

エリアスさんとサディアさんのストーリーから見えてくるのは、女性・女子たちが本来持つ可能性です。セーブ・ザ・チルドレンは、これからも南スーダン、バングラデシュをはじめ、世界各地で女性・女子たちが自分たちの力と大きな可能性を十分に発揮できる環境づくりに取り組んでいきます。

南スーダンの活動は、ジャパンプラットフォームからのご支援と、個人・法人の多くのみなさまのご寄付により実施しています。
バングラデシュの活動は、個人・法人の多くの皆さまのご寄付により実施しています。


※プライバシー保護のため名前は変更されています。


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https://x.gd/J6rnL

[i] UNICEF (2025), Girl Goals: What Has Changed for Girls? Adolescentgirls’ rights over 30 Years. https://data.unicef.org/resources/girl-goals-report/


 

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