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(公開日:2021.01.04)
専務理事・事務局長より年頭のご挨拶

旧年中はセーブ・ザ・チルドレンの活動にあたたかいご協力を賜り、心より御礼申し上げます。皆さまのご支援により、昨年1年間も、日本をはじめ世界中の子どもたちに支援を届けることができました。

2020年は、年初より新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、日本をはじめ世界中の人々の生活に甚大な影響をあたえ、子どもたちの生活も一変しました。パンデミック(世界的大流行)以前から日々の生活を送ることもできない状況にある子どもたちは、さらなる困難に直面しており、その中でも紛争下の子どもたちの状況は深刻なものとなっています。加えて、この感染症が、子どもたちの学びに及ぼした影響ははかり知れず、一時、世界全体の児童・生徒の90%以上にあたる約16億人が授業を受けることができませんでした。この史上最大の教育危機の影響は、今年も各地で続くと考えられています。

感染症の大流行に加え、昨年も世界各地でさまざまな自然災害が発生しました。日本では7月に九州地域が記録的な大雨に見舞われました。海外では、年初よりオーストラリアの森林火災が史上最大の規模に拡大したほか、アフリカやアジアでのバッタ大量発生、アメリカ・カリフォルニア州の大規模火災、中国の大洪水、ベトナム、フィリピン等アジアを何度も襲った台風など、気候変動の影響と考えられる災害が子どもたちの生活を脅かしました。

こうした事態を受けて、昨年1年間、私たちは、海外では紛争や自然災害、貧困や気候危機などの影響を受ける子どもたちへの支援に加え、世界88ヶ国で新型コロナウイルス感染症感染拡大下での緊急子ども支援を展開しました。日本でも、同様にこの感染症の影響を受ける子どもたちや、その家族、そして子どもたちと関わる人たちに対して支援を行ったほか、7月豪雨で被害を受けた子どもたちに対して、九州地域で活動する他団体や行政と連携して支援を展開しました。

2021年は、国内では東日本大震災から10年、海外ではシリア危機から10年という、大きな節目の年となりますが、この10年を振り返っても自然災害は減るどころか、大規模な自然災害が増えています。また、紛争の影響を受ける地域に暮らす子どもの数も増加の一途をたどっており、今も紛争下で毎日25人の子どもたちが死傷しています。

新たな年を迎えるにあたり、セーブ・ザ・チルドレンは、災害、紛争、そして新型コロナウイルス感染症の拡大により、更に深刻化した保健、栄養、教育、保護等の様々な問題から子どもたちを守り、2030年のSDGsの目標達成に向け、「子どもを誰一人取り残さない」世界をつくるとの決意を新たに、皆さまとともに世界中で子ども支援に取り組んでまいります。
今後とも皆さまの変わらぬご支援をお願い申し上げます。


2020年1月にミャンマー南部バゴー地域を訪問したときの様子。農村地域に住む少数民族の母と子の健康改善を目的とした母子保健支援プログラムを実施しています。

2021年1月吉日
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
専務理事・事務局長 三好 集

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