(公開日:2021.10.15)セーフガーディングのリスクや指針をテーマに勉強会を実施しました
セーブ・ザ・チルドレンは、国際協力機構(JICA)からの委託を受け、国際協力や人道支援活動に関わるNGOがセーフガーディングの取組をともに学び、強化していくための「子どもと若者のセーフガーディング実践研修」を実施しています。
この事業では、全7回の研修を通して、参加団体が⼦どもや若者支援に携わるNGOとしての組織的責任や、問題背景と実情についての理解を深め、国際基準に沿ったセーフガーディングの制度や仕組みを、各々の団体内に導⼊し強化していくことを目的としています。
これまでに2回の研修を実施しましたが、限られた時間内でじっくり分析を行ったり議論をしたりすることは難しいという声も少なくありませんでした。そのため、より具体的で実践的な議論を深める必要のあった2つのテーマについて、2021年8月と9月に、希望者が集う任意参加の勉強会を行うことになりました。
リスクマネジメントに関する勉強会
8月の第1回研修では、特に「難しかった」、「時間がもっと欲しかった」という声が寄せられた、セーフガーディングのリスク分析についての勉強会を実施し、12団体から36人が参加しました。
ファシリテーターに、ワールド・ビジョン・ジャパンの池内千草氏を招き、リスク分析や、リスクマネジメントとはどういったプロセスを指すのか、なぜそれが事業実施にあたって必要なのか、どのようにリスクを特定し、分析するのか、などについて説明がありました。その後に、グループに分かれて具体的な例を用いたリスク分析の演習を行いました。活動に関するリスクだけでなく、採用やコミュニケーションなどのテーマも取り上げることで、組織の中で直面し得るリスクを包括的に学びました。
参加者からは以下の感想が寄せられました。
「“子どもと若者のセーフガーディング”だけに限らない現場で直面しうるリスクや、活動外の周辺で起こりうるリスクにもリスク分析を通じて意識を向けることは重要だと思った」
「様々なメンバーや様々な視点で分析をしていくと、より適切な予防、起きてしまった場合の対応をしていけると感じた」
「団体、また事業や活動運営の中で一貫して実施し、関係者が共通認識を持っていく必要があると感じた」
指針作りに関する勉強会
9月には、指針や行動規範作りにあたって、その内容や策定のプロセスに関して感じている難しさや疑問などを共有する勉強会を実施しました。
勉強会に先立ち、他団体に聞いてみたいことや直面している課題などについて聞き取りを行ったところ、「何をどういった順序で作るのか」、「既存の行動規範や関連規定とのすみ分け、整理をどうするのか」、「行動規範の禁止事項はどこまで書くのか」などのコメントが寄せられました。
当日は9団体から18人が参加し、ハンガーフリー・ワールドの細井なな氏のファシリテーションのもと、すでに取り組みを進めている団体から、主に上記の寄せられた点について、自分の団体ではこうしている、といった経験が共有されました。
参加者からは、「一気に作り上げるというよりも、段々と改善を重ねていくと良いというアドバイスにちょっと安心した」、「いかに継続してモニタリングしていくか、日々の業務の中の報告に含めていけるかなどが重要なのだと感じた」といった声が寄せられ、今後、各団体が取り組みを進めるにあたっての一助になったと考えます。
セーフガーディングは、指針や行動規範を作って完了、というものではなく、各組織でいかに振り返りや改善を重ねながら運用していくかが重要です。参加団体が、それぞれの組織内で効果的にセーフガーディングの制度や仕組みづくりと、その運用を行っていくことができるよう、今後も研修や勉強会を通して実践的な学びを深めていきたいと思います。
本事業はJICAの「NGO等提案型プログラム」の一環として、NGOの組織運営や事業実施上の能力強化を行う目的のスキームを利用したものです。また、実施にあたっては、JANICの「子どもと若者のセーフガーディング・ワーキンググループ」が協力しています。
この事業では、全7回の研修を通して、参加団体が⼦どもや若者支援に携わるNGOとしての組織的責任や、問題背景と実情についての理解を深め、国際基準に沿ったセーフガーディングの制度や仕組みを、各々の団体内に導⼊し強化していくことを目的としています。
これまでに2回の研修を実施しましたが、限られた時間内でじっくり分析を行ったり議論をしたりすることは難しいという声も少なくありませんでした。そのため、より具体的で実践的な議論を深める必要のあった2つのテーマについて、2021年8月と9月に、希望者が集う任意参加の勉強会を行うことになりました。
リスクマネジメントに関する勉強会
8月の第1回研修では、特に「難しかった」、「時間がもっと欲しかった」という声が寄せられた、セーフガーディングのリスク分析についての勉強会を実施し、12団体から36人が参加しました。
ファシリテーターに、ワールド・ビジョン・ジャパンの池内千草氏を招き、リスク分析や、リスクマネジメントとはどういったプロセスを指すのか、なぜそれが事業実施にあたって必要なのか、どのようにリスクを特定し、分析するのか、などについて説明がありました。その後に、グループに分かれて具体的な例を用いたリスク分析の演習を行いました。活動に関するリスクだけでなく、採用やコミュニケーションなどのテーマも取り上げることで、組織の中で直面し得るリスクを包括的に学びました。
参加者からは以下の感想が寄せられました。
「“子どもと若者のセーフガーディング”だけに限らない現場で直面しうるリスクや、活動外の周辺で起こりうるリスクにもリスク分析を通じて意識を向けることは重要だと思った」
「様々なメンバーや様々な視点で分析をしていくと、より適切な予防、起きてしまった場合の対応をしていけると感じた」
「団体、また事業や活動運営の中で一貫して実施し、関係者が共通認識を持っていく必要があると感じた」
指針作りに関する勉強会
9月には、指針や行動規範作りにあたって、その内容や策定のプロセスに関して感じている難しさや疑問などを共有する勉強会を実施しました。
勉強会に先立ち、他団体に聞いてみたいことや直面している課題などについて聞き取りを行ったところ、「何をどういった順序で作るのか」、「既存の行動規範や関連規定とのすみ分け、整理をどうするのか」、「行動規範の禁止事項はどこまで書くのか」などのコメントが寄せられました。
当日は9団体から18人が参加し、ハンガーフリー・ワールドの細井なな氏のファシリテーションのもと、すでに取り組みを進めている団体から、主に上記の寄せられた点について、自分の団体ではこうしている、といった経験が共有されました。
参加者からは、「一気に作り上げるというよりも、段々と改善を重ねていくと良いというアドバイスにちょっと安心した」、「いかに継続してモニタリングしていくか、日々の業務の中の報告に含めていけるかなどが重要なのだと感じた」といった声が寄せられ、今後、各団体が取り組みを進めるにあたっての一助になったと考えます。
セーフガーディングは、指針や行動規範を作って完了、というものではなく、各組織でいかに振り返りや改善を重ねながら運用していくかが重要です。参加団体が、それぞれの組織内で効果的にセーフガーディングの制度や仕組みづくりと、その運用を行っていくことができるよう、今後も研修や勉強会を通して実践的な学びを深めていきたいと思います。
本事業はJICAの「NGO等提案型プログラム」の一環として、NGOの組織運営や事業実施上の能力強化を行う目的のスキームを利用したものです。また、実施にあたっては、JANICの「子どもと若者のセーフガーディング・ワーキンググループ」が協力しています。