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(公開日:2022.01.31)
【活動報告】子どもへの性暴力を正しく理解し、より安心・安全な活動へ〜「子どもと若者のセーブガーディング実践研修」第3回〜

セーブ・ザ・チルドレンが、国際協力機構(JICA)のNGO等提案型プログラムの一環で実施している「子どもと若者のセーフガーディング実践研修」では、16の国際協力NGOが継続的に学びあいながら、各団体でのセーフガーディングの取り組みがより強固で実践的なものとなるよう、毎回、さまざまな角度から議論を重ねています。

第3回連続研修となった11月1日には、セーフガーディングで扱う子ども虐待の中でも最も深刻な問題の一つである性的虐待・搾取について取り上げました。この分野での造詣が深い野坂祐子さんを講師として招き、「子どもへの性暴力の理解と支援の実際〜トラウマインフォームドケアの観点から〜」と題した研修を行いました。オンライン開催とし、15団体から31人が参加しました。
研修の前半では、子どもへの性暴力の特徴や被害のサイン、問題背景とともに、社会の中でよくみられる誤解や偏見についての説明がありました。子どもが被害を開示した際に周囲の大人がとりがちな反応についても学び、参加者同士のディスカッションを通じて性暴力に対する個々の認識を改める機会にもなったという声が聞かれました。


講師の野坂祐子さん






トラウマインフォームドケア
後半には、『トラウマインフォームドケア』というアプローチが紹介されました。子どものさまざまな言動の背景にトラウマによる影響が潜んでいる可能性がないか、トラウマのレンズを通じて相手の状態を理解することの重要性を知り、その心理教育が被害からの回復の一助になることを学びました。
さらに、支援者が受ける二次受傷など、問題発覚後の支援に関わる者が陥りやすい困難や影響についても貴重な示唆がありました。また、支援者が問題に接したときに心がけることやセルフケアの重要性、そしてさらなる学びのためのリソースも紹介されました。

繊細で注意を要する問題を多く内包するテーマでしたが、わかりやすい言葉と例をたくさん用いて説明いただき、参加者からは、多くの気づきを得たことや、さらに深く学んで海外のスタッフたちにも伝えていきたいという反響もありました。





「子どもと若者のセーフガーディング実践研修」では、今後もその都度異なるテーマや視点を深掘りしながら、実践的な学びを深めています。

本事業はJICAの「NGO等提案型プログラム」の一環として、NGOの組織運営や事業実施上の能力強化を行う目的のスキームを利用したものです。また、実施にあたっては、JANICの「子どもと若者のセーフガーディング・ワーキンググループ」が協力しています。

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