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(公開日:2017.04.03)
人道行動における子どもの保護の最低基準に関する、翻訳・普及啓発プロジェクトを開始しました



世界では現在、3億人の子どもたちが暴力や搾取、虐待に晒されており、5分に1人が暴力の被害で命を奪われています(Children in Danger, Act to End Violence against Children、 ユニセフ、2014)。さらに、自然災害や紛争の影響を受けている地域では、児童婚や子ども兵士の問題、人身売買のリスクの高まりや、極度のストレスを抱えたまま放置されるなど、子どもたちを取り巻く環境はより一層厳しくなります。

このような状況に置かれた子どもたちを適切に守るため、セーブ・ザ・チルドレン、ワールド・ビジョン、ユニセフ、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)等が加盟する「グローバル子どもの保護ワーキング・グループ」において、緊急支援を実施する団体や関係者が遵守すべき国際基準である「Minimum Standards for Child Protection in Humanitarian Action(人道行動における子どもの保護の最低基準・仮訳)」が、2012年に制定されました。

このガイドラインには、「公平性」や「レジリエンスの強化」など6の原則と26の基準があり、基準は大きく以下の4つに分けられます。
基準1-6:質の高い「子どもの保護」への対応基準
基準7-14:「子どもの保護」のニーズ対処基準
基準15-18:適切な「子どもの保護」戦略策定の基準
基準19-26:他の人道支援における「子どもの保護」の主流化基準

たとえば、基準7-14には、「危険とけが」「性的暴力」「軍隊または武装勢力に関与した子ども」「児童労働」「保護者と離散した子ども」といった項目が含まれ、予防や対応、成果を測る指標等についても示されています。海外で子ども支援を行う団体だけでなく、日本国内で災害対応に携わる団体や人々にも有用な内容となっています。


一方、上記国際基準の設定から5年が経とうとしているにもかかわらず、日本国内ではまだ十分に認知されていないのが現状です。

そこで、この概念や内容をより多くの人々に知ってもらうことを目的とし、セーブ・ザ・チルドレンでは2017年2月より、「人道行動における子どもの保護の最低基準(仮訳)翻訳・普及啓発プロジェクト」を開始しました。

専門機関と連携しながら、「グローバル子どもの保護ワーキング・グループ」との調整のもと、まずは日本語訳の完成と、この基準を日本国内で広めるための人材育成を進めます。
この活動により、日本国内外で緊急支援を行う関係者に対し、緊急下に適切に子どもを保護することの概念やその最低基準を広め、さらなる定着を目指していきます。



この活動に興味がある方は、以下までお問い合わせください。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 
「人道支援における子どもの保護の最低基準」担当:project@savechildren.or.jp



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