提言・声明(公開日:2020.05.08)
【声明】新型コロナウイルス感染症 国際対応誓約会合に対するセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの声明
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束に向けた治療薬やワクチンの開発・普及支援のために5月4日に欧州連合(EU)が呼びかけて開催した誓約会議に対し、日本を含む各国政府が合計74億ユーロ(約8,610億円)の拠出を約束(注1)したことを心から歓迎します 。一方で、これはCOVID-19との闘いに世界中で喫緊に必要とされている資金のほんの一部に過ぎず、さらなる支援の拡充が求められます。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン事務局長 三好集は、以下のとおり訴えます。
「今回の誓約会合で、最も貧しく脆弱な国々の保健システムの強化に対する資金拠出が行われたことを歓迎します。日本政府は、これまでも先陣を切ってCOVID-19の国際支援に貢献してきていますが、今回も強いリーダーシップを示して頂いたことに、敬意と感謝を表します。
世界中の子どもたちが、COVID-19により甚大な影響を受けています。学校は休校となり、多くの家族は貧困に追い込まれ、飢えの危機に直面している子どもたちが大勢います。食料価格の上昇が既に起こり、状況は悪化しています。COVID-19の影響により脆弱な国々では保健システムが崩壊し、通常の保健医療サービスが受けられないことにより、5歳未満の子どもの乳幼児死亡率が今後45%上昇するという予測が出てきています (注2)。
今すぐ行動を起す必要があります。保健システムの整った国々においてさえ、COVID-19は深刻な打撃をもたらしてきました。保健システムの脆弱な国々は、壊滅的な影響を受けることが懸念されます。感染防止と封じ込めの行動が遅れれば、南アジアとサハラ以南アフリカで今後300万を超える人々の命が奪われることが見込まれます (注3)。
子どもたちが生きるために必要不可欠な保健や栄養サービスを受けられるよう、そして希望ある未来が描けるよう、さらなる支援の拡充をお願いします。政府のみならず、あらゆる組織や民間企業に対しても、ここ数週間のうちに誓約を行うことを呼びかけます。
どの国にとっても、自国をウイルスから守る最適な方法は、世界のあらゆる場所のすべての人々を守ることです。薬やワクチンや保健医療サービスは、住んでいる場所によってアクセスに差があってはなりません。特に公費を使って行われる医療分野の研究開発は、あらゆる人々に恩恵がもたらされるべきです。COVID-19のワクチンや薬が開発された際には、すべての国々、そして人々がアクセスできるように措置がとられる必要があります。
今回の誓約会合で多くの政府や組織、民間企業から約束された資金の内訳と使途が明確に示され、透明性をもって速やかに実行されることを求めます。」
(注1)本声明の74億ユーロは2020年5月7日時点の拠出約束額。EU増資会合のサイトはこちら(英語)
(注2)The Lancet 4月21日掲載。 ”Early Estimates of the Indirect Effects of the Coronavirus Pandemic on Maternal and Child Mortality in Low- and Middle-Income Countries” 記事はこちら(英語)
(注3)Imperial College COVID-19 Response Teamによる3月26日付報告書より。報告書はこちら(英語)
【セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンがCOVID-19に関して提出した提言書】
■新型コロナウイルス感染症(COVID-19)〜⼦どもたちへの⽀援を最優先にした ODA の拡充を
■COVID-19債務返済一時停止に関する要望書
■子ども支援の国際NGOからの共同提言―新型コロナウイルス感染症による影響から子どもの権利を守るための ODA の拡充を
■G20 財務大臣に対する IMF・世界銀行春季会合に向けたセーブ・ザ・チルドレンの公開書簡ー債務救済は、最も貧しい子どもたちの権利に対する国際的なコミットメントを果たす手段です
■G20 財務大臣に対する IMF・世界銀行春季会合に向けた 最貧国に対する即時の債務返済一時停止を求めるセーブ・ザ・チルドレンの公開書簡
■G20保健大臣会合に向けたセーブ・ザ・チルドレンの要望書
■コロナウイルス国際対応の誓約会合に向けたセーブ・ザ・チルドレンの要望書
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン事務局長 三好集は、以下のとおり訴えます。
「今回の誓約会合で、最も貧しく脆弱な国々の保健システムの強化に対する資金拠出が行われたことを歓迎します。日本政府は、これまでも先陣を切ってCOVID-19の国際支援に貢献してきていますが、今回も強いリーダーシップを示して頂いたことに、敬意と感謝を表します。
世界中の子どもたちが、COVID-19により甚大な影響を受けています。学校は休校となり、多くの家族は貧困に追い込まれ、飢えの危機に直面している子どもたちが大勢います。食料価格の上昇が既に起こり、状況は悪化しています。COVID-19の影響により脆弱な国々では保健システムが崩壊し、通常の保健医療サービスが受けられないことにより、5歳未満の子どもの乳幼児死亡率が今後45%上昇するという予測が出てきています (注2)。
今すぐ行動を起す必要があります。保健システムの整った国々においてさえ、COVID-19は深刻な打撃をもたらしてきました。保健システムの脆弱な国々は、壊滅的な影響を受けることが懸念されます。感染防止と封じ込めの行動が遅れれば、南アジアとサハラ以南アフリカで今後300万を超える人々の命が奪われることが見込まれます (注3)。
子どもたちが生きるために必要不可欠な保健や栄養サービスを受けられるよう、そして希望ある未来が描けるよう、さらなる支援の拡充をお願いします。政府のみならず、あらゆる組織や民間企業に対しても、ここ数週間のうちに誓約を行うことを呼びかけます。
どの国にとっても、自国をウイルスから守る最適な方法は、世界のあらゆる場所のすべての人々を守ることです。薬やワクチンや保健医療サービスは、住んでいる場所によってアクセスに差があってはなりません。特に公費を使って行われる医療分野の研究開発は、あらゆる人々に恩恵がもたらされるべきです。COVID-19のワクチンや薬が開発された際には、すべての国々、そして人々がアクセスできるように措置がとられる必要があります。
今回の誓約会合で多くの政府や組織、民間企業から約束された資金の内訳と使途が明確に示され、透明性をもって速やかに実行されることを求めます。」
(注1)本声明の74億ユーロは2020年5月7日時点の拠出約束額。EU増資会合のサイトはこちら(英語)
(注2)The Lancet 4月21日掲載。 ”Early Estimates of the Indirect Effects of the Coronavirus Pandemic on Maternal and Child Mortality in Low- and Middle-Income Countries” 記事はこちら(英語)
(注3)Imperial College COVID-19 Response Teamによる3月26日付報告書より。報告書はこちら(英語)
【セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンがCOVID-19に関して提出した提言書】
■新型コロナウイルス感染症(COVID-19)〜⼦どもたちへの⽀援を最優先にした ODA の拡充を
■COVID-19債務返済一時停止に関する要望書
■子ども支援の国際NGOからの共同提言―新型コロナウイルス感染症による影響から子どもの権利を守るための ODA の拡充を
■G20 財務大臣に対する IMF・世界銀行春季会合に向けたセーブ・ザ・チルドレンの公開書簡ー債務救済は、最も貧しい子どもたちの権利に対する国際的なコミットメントを果たす手段です
■G20 財務大臣に対する IMF・世界銀行春季会合に向けた 最貧国に対する即時の債務返済一時停止を求めるセーブ・ザ・チルドレンの公開書簡
■G20保健大臣会合に向けたセーブ・ザ・チルドレンの要望書
■コロナウイルス国際対応の誓約会合に向けたセーブ・ザ・チルドレンの要望書