ケニア(公開日:2013.10.07)
【ケニア/干ばつ】正しい手洗いを実践しよう〜子ども保健クラブ活動1〜(2013.10.07)
ケニアを含む東アフリカ地域は、頻発する干ばつの被害に見舞われてきました。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、子どもたち自身が、干ばつの被害から免れる、または軽減できるようになるための「減災教育」を中心とした活動を、2011年から行ってきました。2013年6月に無事事業の終了を迎えましたので、これまでの活動を読者の皆様に、今日からシリーズでお伝え致します。
みなさんは、「干ばつ」についてどのくらいご存知でしょうか?
干ばつなどの災害発生時には、手に入る水の量が限られたり、また使える水が汚染されていたりすることから、子どもたちの間に下痢などの病気がたくさん発生したり、あるいはそれが原因で命を落としたりすることがあります。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは子どもたちがこのような病気にかかる危険を少しでも減らすため、子どもたちを対象とした衛生啓発活動を、ケニア北東州のワジール南県とハバスウェイン県の小学校と中学校(合計13校)を対象に行いました。
各学校の保健クラブの子どもたちが、他の子どもたちに衛生知識や技能を伝え、子どもたちの間で習慣づけていくことができるよう、セーブ・ザ・チルドレンのスタッフが各学校を訪問し、保健クラブメンバーに対する衛生セッションを実施しました。
第1回目は身体を清潔に保つことの重要性についての活動についてお伝えします。
写真のように、手洗い、歯磨き、爪切り、髪の毛などを衛生的に保つことがなぜ大切かを、セーブ・ザ・チルドレンのスタッフが絵などを用いて説明しました。
衛生について説明するSCスタッフ
そして、より効果的な手洗い方法を実際に子どもたちが実践しました。
皆の前で、正しい洗い方を発表
ケニアのこの地域は水道の整備が整っておらず、家に水道がある家庭はわずかしかありません。ほとんどの家庭で水は給水所から手で、あるいはロバに乗せて家まで運ばれます。そして、それは主に子どもたちの仕事です。学校にも水道がなかったり、あるいはあるのは簡単な井戸だけで、日本のように子どもの体にあわせた手洗い場などは設置せれていない学校がほとんどです。
学んだ正しい手洗いを学校で実践できるように、いつもきれいでいられるように、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは手洗い場も設置しています。
簡易式の手洗い場
その他、子どもたちが自分で体の衛生を保つことができるようにミニ衛生キットの配布も行いました。
配布した衛生キット
石鹸、くし、マグカップ、爪切り、ハンカチ、衛生についてのしおり、ブックカバー、生理用品(女子生徒のみ)とそれらを入れるバック
校舎の壁に衛生を訴える壁画を作りました。
次回は、トイレの使用に対する子どもたちの活動についてご報告します。
本事業はジャパン・プラットフォームの助成と皆様からのご支援により実施されました。
(報告:田邑恵子)