ケニア(公開日:2011.10.24)
緊急支援事業の開始
アフリカ大陸の東部には「アフリカの角」とよばれる、サイの角に似た形をした地域があります。この地域ではラ・ニーニャの影響などをうけ少雨となり干ばつがしばしば起こります。また近年の穀物価格の高騰、ソマリア内戦による影響など、多くの要因が絡み合って現在非常に深刻な人道危機が起こっています。ソマリア、ケニア、エチオピアなどで影響を受けている人々の数は1,330万人(9月3日付け国連人道問題調整事務所)とも推計されています。
SCJは、ケニアの中でも最も干ばつの影響を受けている北東州で緊急救援活動を始めました。ソマリ系ケニア人をはじめとして多くのケニア国内に住む人たちも、干ばつによって牧畜が難しくなり、少しでも草が生えている場所を求めて住む場所を移動したり、家畜が死んでしまったため何らかの収入手段を求めて町に移動したりしています。
北東州のワジール南県にはそのようなケニア国内で移動してきた人々によって11の新しい定住地ができています。このような新しい定住地は、もともと空き地であったところに人が移動してきたもので、水・衛生、医療、教育などの基本的施設が備わっていません。このような緊急時では、体が小さく、免疫力がまだ十分に発達していない子どもたちが、安全な水にアクセスできることは、生きていく上で必要不可欠です。子どもたちの命を守る最低条件である水を確保できるよう、SCJは活動を進めています。
干ばつの影響を受けている地域