ケニア(公開日:2013.10.12)
【ケニア/干ばつ】蛇口をひねれば水が出る!〜学校の配水と衛生設備の整備〜(2013.10.12)
今日は手洗い場・トイレの設置、そして浅井戸の整備についてもう少し詳しくお伝えします。
写真:手洗い場を利用する子どもたち
私たちが活動しているケニア北東州ワジール南県、ハバスウェイン県は基本的なインフラが整っておらず、水へのアクセスもよくありません。子どもたちが離れた井戸まで水を汲みに行くか、ロバの背中に水を乗せた水売りから水を買うこともあります。
また、学校の衛生環境も整っていないため、子どもたちが健康に成長し、学ぶことができるよう、配水・衛生設備の整備を実施しました。
◇手洗い場の設置
これまでは学校で貯水する手段がほとんどなく、水が常に身の回りにあるわけではなかったため、子どもたちには手洗いの大切さが根付いていませんでした。大干ばつの時にはトラックによる給水があったり、雨季には貯水タンクに雨水を貯めることができますが、それ以外の期間には遠くまで水汲みにいかないと水がないこともしばしばです。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは支援をしている全10校に手洗い場を設置し、子どもたちが学校で手を清潔に保つことができるよう支援しました。配水管を敷設することが可能な学校では、蛇口をひねれば水が出るようになり、子どもたちは遠くの水源まで水を汲みに行く必要がなくなりました。配水管の敷設が地理的に難しい場所では、大きなタンクに蛇口を接続した簡易手洗い場を設置しました。子どもたちが近くの浅井戸から交代で水を汲み、協力しあいながら手洗い環境を整えています。
手洗い後の排水を木の根元へ誘導するなど、貴重な水を植物の発育にも使えるよう工夫もしています。
写真:簡易手洗い場
写真:簡易手洗い場
◇浅井戸の整備
支援をしている地域には、深井戸と浅井戸があります。深井戸の場合は水量が多いため、配水管を敷設することが可能ですが、浅井戸は水量も少なく配水管を敷設することが難しいため、バケツで汲み上げて利用しています。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは浅井戸4カ所をより深く掘削し、水量が増えるよう整備しました。また、ポンプを設置することによって、浅井戸を清潔に保ち、子どもたちが不安なく使える安全な水汲み場となるよう改善しました。
写真:浅井戸(工事前)・・落ちてしまう危険性がある/ゴミも井戸の中にたまってしまう
写真:浅井戸(工事後)・・ポンプを設置したことで、清潔・安全な井戸へ
本事業はジャパン・プラットフォームの助成と皆様からのご支援により実施されました。
(報告:田邑恵子)