ケニア(公開日:2011.09.06)
【ケニア/干ばつ】現地スタッフより:ケニア北東州ハバスウェイン入り〜2〜(2011.09.06)
9月4日に引き続き、5日の朝、三上恵美子職員は現地行政機関へ調査に来た旨を知らせる挨拶に行きました。同時に、現地の状況の聞取りを行いました。
ハバスウェインは、広さが22,000Km2、人口138,000人。しかし、現在の干ばつによって、家畜を失った人たちが、仕事や政府からの支援を求めて、次々と都市部に移動して来ています。ハバスウェインでは、このように移動してきた人たちの新たな定住地域が既に11地域ありますが、これらの定住地には、水などの基本的なインフラさえ整備されていません。政府や国連機関などが、彼らのために食料や水の提供をしています。水、食糧、医療サービス、移動してくる人たちのための居住資材などが早急に必要なものとして上げられました。
水は井戸から電動ポンプで汲み上がられ、一旦、貯水タンクに貯められた後、給水ポイントまでパイプで送られてきます。ドラム缶(200リットル)を持っている家族は、1日1回、ロバに荷車を引かせて、水を汲みに来ます。
そうでない家族は、ポリタンク(20リットル)などを持ってやってきます。この地域では水を汲みに来るのは、子どももいれば、大人の男性も女性もいるということでした。
この井戸、ポンプ、給水ポイントなどの管理は使用者が作った管理組合が管理しています。
場所によって、若干の違いはあるそうですが、訪れた場所では、ひとつのドラム缶(200リットル)で30シリング(約30円)でした。給水ポイントの近くには、家畜用の水飲み場もありましたが、既にこの地域の家畜はほとんど死んでしまっていて、水飲み場の必要がなくなり、既に水は貯められていませんでした。
これらの給水ポイントまで1キロ、2キロの道のりを歩いたり、ロバに引かせてやってきます。しかし、これらの給水ポイントまでやってくるにはあまりに遠くに住んでいる人たちもいます。以前、遊牧をしていたけれども、家畜がいなくなって、カル定住地にやって来た家族に話を聞きました。
ハッサン・イブラヒムさん(65)は以前200頭の牛を飼って遊牧生活をしていました。
2008年から2009年の干ばつの際に、ほとんどの牛が死んでしまい、このカル定住地に移ってきました。
今回の干ばつで生活はさらに厳しくなり、現在、残っているのは牛2頭だけです。生計の手段はなく、政府やNGOからの支援だけが頼りの生活が続いています。妻のマハバさんと6人の子どもたちと暮らしていますが、食事は配給されるものを1日1回。以前は、米やとうもろこし、豆などの食事を食べ、ミルクも十分あったということです。水は、給水車が1週間に1度、運んできます。この水をカルの定住地に住む住民全員が共同で使っています。しかし、量は十分ではないので、家族みんなで、20リットルの水を1週間、節約しながら使っています。
現在、セーブ・ザ・チルドレンは、ワジール県で緊急支援をさらに拡大すべく、活動をしています。子どもたちに焦点をあてた栄養事業、食糧配給、保健事業を行なっています。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンも、緊急支援活動を開始すべく、準備を進めています。私たちが生きていく上で必ず必要な水を配る活動を検討中です。
ゆっくりとではあっても、次第に状況が悪化している東アフリカの人々へのみなさまの温かい支援を宜しくお願い致します。
(c) Emiko Mikami/Save the Children
ハバスウェインは、広さが22,000Km2、人口138,000人。しかし、現在の干ばつによって、家畜を失った人たちが、仕事や政府からの支援を求めて、次々と都市部に移動して来ています。ハバスウェインでは、このように移動してきた人たちの新たな定住地域が既に11地域ありますが、これらの定住地には、水などの基本的なインフラさえ整備されていません。政府や国連機関などが、彼らのために食料や水の提供をしています。水、食糧、医療サービス、移動してくる人たちのための居住資材などが早急に必要なものとして上げられました。
水は井戸から電動ポンプで汲み上がられ、一旦、貯水タンクに貯められた後、給水ポイントまでパイプで送られてきます。ドラム缶(200リットル)を持っている家族は、1日1回、ロバに荷車を引かせて、水を汲みに来ます。
そうでない家族は、ポリタンク(20リットル)などを持ってやってきます。この地域では水を汲みに来るのは、子どももいれば、大人の男性も女性もいるということでした。
この井戸、ポンプ、給水ポイントなどの管理は使用者が作った管理組合が管理しています。
場所によって、若干の違いはあるそうですが、訪れた場所では、ひとつのドラム缶(200リットル)で30シリング(約30円)でした。給水ポイントの近くには、家畜用の水飲み場もありましたが、既にこの地域の家畜はほとんど死んでしまっていて、水飲み場の必要がなくなり、既に水は貯められていませんでした。
これらの給水ポイントまで1キロ、2キロの道のりを歩いたり、ロバに引かせてやってきます。しかし、これらの給水ポイントまでやってくるにはあまりに遠くに住んでいる人たちもいます。以前、遊牧をしていたけれども、家畜がいなくなって、カル定住地にやって来た家族に話を聞きました。
ハッサン・イブラヒムさん(65)は以前200頭の牛を飼って遊牧生活をしていました。
2008年から2009年の干ばつの際に、ほとんどの牛が死んでしまい、このカル定住地に移ってきました。
今回の干ばつで生活はさらに厳しくなり、現在、残っているのは牛2頭だけです。生計の手段はなく、政府やNGOからの支援だけが頼りの生活が続いています。妻のマハバさんと6人の子どもたちと暮らしていますが、食事は配給されるものを1日1回。以前は、米やとうもろこし、豆などの食事を食べ、ミルクも十分あったということです。水は、給水車が1週間に1度、運んできます。この水をカルの定住地に住む住民全員が共同で使っています。しかし、量は十分ではないので、家族みんなで、20リットルの水を1週間、節約しながら使っています。
現在、セーブ・ザ・チルドレンは、ワジール県で緊急支援をさらに拡大すべく、活動をしています。子どもたちに焦点をあてた栄養事業、食糧配給、保健事業を行なっています。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンも、緊急支援活動を開始すべく、準備を進めています。私たちが生きていく上で必ず必要な水を配る活動を検討中です。
ゆっくりとではあっても、次第に状況が悪化している東アフリカの人々へのみなさまの温かい支援を宜しくお願い致します。
(c) Emiko Mikami/Save the Children
* 現地調査はジャパン・プラットフォームの支援により実施されています。