ベトナム(公開日:2010.08.18)
越川ベトナム駐在員の手紙(特別ページ)
(以下は、アニュアルレポート2009に掲載された、越川スタッフのメッセージです。
アニュアルレポート2009はこちらでご覧になれます。)
ご支援をいつもありがとうございます。特に2009年は母乳育児の支援事業(※)にたくさんのご賛同をいただき、嬉しく思っています。
実は2009年9月末、支援地のクアンチ省に台風ケッサーナが上陸しました。被災地へ行ってみると、農地は雨で流され、家や幼稚園は柱を残すだけ。食べ物も流されて子どもたちはお腹を空かせていました。ベトナムも台風が毎年上陸しますが、年々その規模が大きくなっています。そういった自然災害や自然環境の激変で一番苦しんでいるのが貧しい家庭の女性や子どもたち。
トゥイさんと愛娘
栄養研修に参加するトゥイさんがこんなことを言っていました
「森が減ってきていて、前は往復2時間かかった薪拾いが今は倍の4時間もかかっているんです。夫は出稼ぎで家を留守にしているから、家のことは私が全部やっています。大変だけれど、娘2人のために頑張ります」
家庭菜園で栄養のある野菜を育てたり、下の子を母乳で育てたり、トゥイさんが出来ることを精一杯、実践していることを知って、私は彼女からエネルギーをもらいました。私が、ベトナムで今日生まれた子ども、さらにその子どもたちが幸せに生きられるようにやらなければならないこと。それをしっかり考えながら支援を続けていきたいと考えています。
※母乳で赤ちゃんを育てる習慣のないお母さんたちが、赤ちゃんを母乳で育てることで子どもの命を守る『OPPAI PROJECT(オッパイ・プロジェクト)』。SCJでは、2009年から、ベトナムの少数民族の女性とその赤ちゃんを対象に生後6ヶ月までの完全母乳育児を広めています。