EVERY ONE(公開日:2014.02.26)
「新生児の死亡に終止符を」世界の母親たちのケーススタディ(2014.02.26)
セーブ・ザ・チルドレン発表の報告書「新生児の死亡に終止符を(Ending Newborn Deaths)」によると、現在、世界では年間100万以上の新生児が生まれたその日に亡くなっていて、訓練を受けた助産師の立ち会いなしに出産する女性は4,000万人にものぼります。新生児死亡の半数は、母親と新生児が無料の保健医療サービスを受けることができ、訓練を受けた助産師の立ち会いがあれば、防げるものです。
◆報告書全文(英語)
◆報告書概要(日本語)
《アサメネクさん(18才、エチオピア)の場合》
アサメネクさん(18才)と10ヵ月の赤ちゃん (C)Jiro Ose/Save the Children
エチオピアのアムハラ州チェルチェル村に住むアサメネクさん(18才)はこれまで学校に通ったことがなく、11才の時にお見合い結婚をしました。アサメネクさんは、一人目の子を陣痛が始まってから両親の家に行く途中で、さらに二人目の子をその7カ月後に亡くしています。
三人目の子の妊娠がわかった時、アサメネクさんはセーブ・ザ・チルドレンが運営支援を行っている国営の医療施設にかかることを決め、元気な赤ちゃんを出産することができました。
《バサイさん(22才、シオラレオネ)の場合》
バサイさんと生後1週間のブリマさん (C)Jordi Matas/Save the Children
人間開発指数において世界最低基準のシオラレオネは、妊産婦にも新生児にも生きるのに過酷な環境です。バサイさん(22才)は、陣痛が起きてから母子健康センターに向う途中の道路脇で息子のブリマさんを出産しました。出産後、バサイさんは生まれたばかりの赤ちゃんを布にくるみ、胎盤にへその緒がつながったままで、3キロ先のセンターまで徒歩でたどり着きました。
「私も赤ん坊も死んでしまうと思い、ただ泣きながら歩いていました。」バサイさんは当時を思い出して言います。センターでは助産師がバサイさんと赤ちゃんをつなぐへその緒を切り、赤ちゃんの体をきれいに拭いてから必要な医療ケアを行いました。「へその緒からは出血が続いていて、あの状態で赤ちゃんが生きていたことが驚きでした。」バサイさんとブリマさんをケアした助産師のマサコイさん。
《ウィナさん(38才、インドネシア)の場合》
生後3カ月のハヌムさんを抱っこするウィナさん(38才)と子どもたち
(C)David Wardell/Save the Children
ウィナさんは、セーブ・ザ・チルドレンの母子生存率向上プログラムの一環として訓練を受けた助産師の立ち会いのもと、4人目の子どもハヌムさんを出産しました。出産後、ウィナさんは地元の健康クリニックで赤ちゃんのワクチン接種を受け、現在は助産師のアドバイスを受けながら母乳育児を行っています。
インドネシアは、過去15年の間に出産時の妊婦と新生児の死亡を大幅に減らすことに成功してきました。現在では出産の73%が正規の訓練を受けた専門家の立ち会いのもと行われています。
《インドの場合》
移動診療車の診療を待つ間、地元ヘルスワーカーが母子をケア
(C)Prasanth Vishwanathan/Save the Children
インドでは、5才未満の子どもの死亡の半数が新生児。さらに、子どもの半数が発育阻害に苦しんでいます。2012年6月、インドはエチオピア、米国と共同で、2035年までに予防可能な子どもたちの命を守るための“The Child Survival Call to Action”サミットを開催し、2013年に今後の活動戦略を発表しました。
インド・ニューデリーの貧しい地区では、セーブ・ザ・チルドレンの医療診療車が巡回し、母子の健康診断を実施しています。
◆報告書全文(英語)
◆報告書概要(日本語)
《アサメネクさん(18才、エチオピア)の場合》
アサメネクさん(18才)と10ヵ月の赤ちゃん (C)Jiro Ose/Save the Children
エチオピアのアムハラ州チェルチェル村に住むアサメネクさん(18才)はこれまで学校に通ったことがなく、11才の時にお見合い結婚をしました。アサメネクさんは、一人目の子を陣痛が始まってから両親の家に行く途中で、さらに二人目の子をその7カ月後に亡くしています。
三人目の子の妊娠がわかった時、アサメネクさんはセーブ・ザ・チルドレンが運営支援を行っている国営の医療施設にかかることを決め、元気な赤ちゃんを出産することができました。
《バサイさん(22才、シオラレオネ)の場合》
バサイさんと生後1週間のブリマさん (C)Jordi Matas/Save the Children
人間開発指数において世界最低基準のシオラレオネは、妊産婦にも新生児にも生きるのに過酷な環境です。バサイさん(22才)は、陣痛が起きてから母子健康センターに向う途中の道路脇で息子のブリマさんを出産しました。出産後、バサイさんは生まれたばかりの赤ちゃんを布にくるみ、胎盤にへその緒がつながったままで、3キロ先のセンターまで徒歩でたどり着きました。
「私も赤ん坊も死んでしまうと思い、ただ泣きながら歩いていました。」バサイさんは当時を思い出して言います。センターでは助産師がバサイさんと赤ちゃんをつなぐへその緒を切り、赤ちゃんの体をきれいに拭いてから必要な医療ケアを行いました。「へその緒からは出血が続いていて、あの状態で赤ちゃんが生きていたことが驚きでした。」バサイさんとブリマさんをケアした助産師のマサコイさん。
《ウィナさん(38才、インドネシア)の場合》
生後3カ月のハヌムさんを抱っこするウィナさん(38才)と子どもたち
(C)David Wardell/Save the Children
ウィナさんは、セーブ・ザ・チルドレンの母子生存率向上プログラムの一環として訓練を受けた助産師の立ち会いのもと、4人目の子どもハヌムさんを出産しました。出産後、ウィナさんは地元の健康クリニックで赤ちゃんのワクチン接種を受け、現在は助産師のアドバイスを受けながら母乳育児を行っています。
インドネシアは、過去15年の間に出産時の妊婦と新生児の死亡を大幅に減らすことに成功してきました。現在では出産の73%が正規の訓練を受けた専門家の立ち会いのもと行われています。
《インドの場合》
移動診療車の診療を待つ間、地元ヘルスワーカーが母子をケア
(C)Prasanth Vishwanathan/Save the Children
インドでは、5才未満の子どもの死亡の半数が新生児。さらに、子どもの半数が発育阻害に苦しんでいます。2012年6月、インドはエチオピア、米国と共同で、2035年までに予防可能な子どもたちの命を守るための“The Child Survival Call to Action”サミットを開催し、2013年に今後の活動戦略を発表しました。
インド・ニューデリーの貧しい地区では、セーブ・ザ・チルドレンの医療診療車が巡回し、母子の健康診断を実施しています。