日本/東日本大震災/防災(災害リスク軽減)(公開日:2013.08.19)
岩手、宮城、福島の3県に子どもにやさしい防災キットを配布 Vol.1(2013.08.19)
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下、SCJ)では、東日本大震災以降、放課後の子どもたちの居場所の一つである放課後児童クラブ(通称、学童)・児童館を支援してきました。 今回、2013年7月までに岩手県、宮城県、福島県の28 地域 218 学童保育施設と児童館の7,571名の子どもたちへ防災キット<非常用持ち出し袋、防災ずきん、救急箱>を配布しました。
■ なぜ放課後児童クラブ・児童館へ支援?
放課後児童クラブ(通称、学童)・児童館は放課後の子どもの居場所として、子どもおよび生活再建のために就労する保護者にとっては、重要な場となっている一方、幼稚園・保育園・小学校に比べ、公的資金・支援の届きにくい分野です。そのため、SCJでは、被災した学童保育施設の建設や補修、また震災後、避難に伴い入所希望者が増加した学童保育施設の新設や増設、被災した学童保育施設への備品提供といったハード支援と、行政や全国・県学童保育連絡協議会や(財)児童健全育成推進財団等と連携し、学童保育指導員の研修、指導員間のネットワークづくりといったソフト支援を実施しています。
■ 子どもにやさしい「非常用持ち出し袋」
非常用持ち出し袋は、大人だけではなく子どもたちも中身と用途を知り、緊急時に自分たちでも使用できることが大切です。そのため、持ち出し袋の中身を下記の様なイラスト一覧にして配布し、子どもたちが指導員の方々と中身を確認しながら用途を学べるよう工夫しました。
また、子どもの視点を大切にし、避難場所でも子どもたちが性別・年齢問わず遊べるように「折り紙」と「UNO」も入っています。
そして、ヘッドライトやランタンを始めたとした非常用持ち出し袋の中身は、昨年度よりSCJが岩手県・宮城県で行っている防災研修や防災教育教材改訂・開発のためのヒアリングを通して、東日本大震災を経験した子どもたちや指導員の方々から聞いた声を参考にし、反映しました。
子どもにやさしい防災キット配布地域
岩手県:大槌町、大船渡市、釜石市、久慈市、野田村、洋野町、普代村、宮古市、
陸前高田市、山田町
宮城県:石巻市、岩沼市、大河原町、女川町、角田市、気仙沼市、蔵王町、塩釜市、
七ヶ浜町、白石市、多賀城市、名取市、東松島市、丸森町、南三陸町、
山元町、亘理町
福島県:南相馬市
次回は、実際に子どもにやさしい防災キッドを、学童保育施設に届けた様子をお伝えします。お楽しみに!
(仙台事務所:赤坂美幸)