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日本/東日本大震災/防災(災害リスク軽減)
(公開日:2014.08.12)

宮城県東松島市での防災学習支援【2】市をあげて開催された防災訓練〜東松島市総合防災訓練〜 (2014.08.12)

 

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、子どもを中心として学校、学童保育、家庭、地域、行政が連携する防災を目指して、宮城県東松島市で防災教育を支援する活動を行っています。今回は報告第2弾。2014年6月15日に行われた東松島市総合防災訓練について紹介します。

■東松島市総合防災訓練(6月15日)■

総合防災訓練は、日曜日を学校の登校日とし、市をあげて学校と地域が合同で行った初めての試みでした。先に報告した防災教育研修会は、この防災訓練中に実施する防災学習に役立ててもらうことも目的の一つでした。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは「とっさのひとこと」「なまずの学校」を用いて学校と地域が連携して行う防災学習案を小中学校に提案し、市内12小中学校のうち10校で採用されました。そのうち3校で訓練や授業の様子を参観しました。

午前9時に東松島中で防災警報が鳴り、子どもたちは学校で避難訓練、保護者や地域の人たちは学校へ避難、自主防災会の役員さんたちは市へ伝達訓練などを行いました。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが震災後に届けた防災頭巾をかぶった子どもたち、非常持ち出し袋を背負っている先生方。子どもたちは、おしゃべりもなく、押し合いもせず、整然と屋上へ。先生方は「誰かいますかー?」と大声で、トイレに残っている子どもがいないか廊下を走りながら確認をしていました。



矢本第二中学校へ避難してきた地域の人たち


机の下に一時避難した子どもたちは、二次避難で校庭へ(大曲小学校)


「とっさのひとこと」を用いた非常持ち出し袋の準備の授業で、中に入れる物を考える子どもたち。おもちゃやぬいぐるみという意見も出ました。(赤井小学校3年生)



地域の人に学校内の防災設備を説明する子どもたち。地域の人から「4年生はすごい!」とお褒めの言葉がありました。(大曲小学校4年生)



毛布を使った担架で人を運ぶ方法を消防士さんから学ぶ子どもたち。持ち方や力の入れ方をしっかり確認して、「せーの」と声を掛け合いながら協力して持ち上げます。(矢本第二中学校2年生)



「訓練どうだった?」という質問に対して、「いろいろ学んだ。地震から頭と体を守る、津波は逃げるとか。日曜日はいやだけど、ちょっと賢くなった。」と大曲小学校の2年生が答えました。先生方からは、「サイレンが、緊張感を一層高め、地域と一緒の訓練は実際的で、防災への意識がかなり高まった」また、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが提案した授業案に対しては、「指導案があり、指導しやすかった。『とっさのひとこと』『なまずの学校』どちらもシンプルで分かりやすく、子どもたちの関心が高まったように思います。」という感想がありました。


東松島市あげての総合防災訓練で、防災について学んだ市内小中学校の子どもたち。3回目となる最後の報告では、高校における防災学習の実践例をお伝えします。


(報告:東京事務所 太田まさこ、仙台事務所 菅原絵美)





 

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