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ウガンダ
(公開日:2015.06.10)

干ばつも洪水も起こる場所…? ウガンダでの防災事業を開始しました!

 
アフリカの自然災害…と聞くと、まず思い浮かぶのは干ばつかもしれません。
ですが、実は洪水も珍しくありません。気候変動の影響で局地的な豪雨が増えていることに加え、無計画な森林伐採が行われると、雨季などのまとまった雨を土地が保水しきれず、簡単に洪水が起きてしまうのです。

干ばつと洪水では、子どもへの影響も異なります。干ばつでは食料不足による栄養不良等の影響が心配されますが、洪水の場合は、洪水そのものに巻き込まれたり、洪水のために学校が中断することで遊んだり教育を受ける機会が奪われたり、さらには洪水後の衛生環境の悪化から感染症にかかったり…といった影響が考えられます。このように、干ばつと洪水ではその影響が異なるので、その対策や備えも違うのです。

 
カセセ県で起こった洪水による被害の様子:
洪水で学校が流されてしまったため(左)、テント内で学ぶ子どもたち(右)


河川の氾濫により、土台部分が流されてしまった家

事業を開始したウガンダ西部のカセセ県は、まさに干ばつと洪水の両方の災害リスクを抱える地域です。
干ばつに対応できて、洪水にも耐えられるコミュニティづくり…と考えると、必要な対策が多すぎて頭を抱えてしまいますが、これまで被害にあってきた地域の子どもたちや人々の頭の中には、こんなことができれば、もしこれがあれば…という様々なアイディアがあるようです。いつ起こるかわからない災害に対する備えは後回しになりがちですが、災害によって失うものの中には二度と取り戻すことができないものもあります。また、災害への備え(防災)がきちんと整っている場合と、備えがなく、災害後に支援や復旧活動が行われる場合とを比較すると、防災活動の方が経済的にも効率的とされています。

 
事業地・カルサンダラ準郡で昨年起こった洪水の様子

この事業では、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが培ってきた防災事業の知見を生かし、災害と向き合ってきたNGOの支援…という外部からの働きかけを通じて、住民に防災の意義を問いかけ、人々のやる気を引き出し、必要な能力強化を行いながら災害に強いコミュニティづくりを促していきます。どのような仕組みや取り組みであれば、コミュニティが抱える問題が少しでも緩和され、次に起こる災害の影響を軽減できるのか、効果が高いとされる日本の防災カルチャーや、私たちがこれまで国内外で実施してきた防災事業のノウハウも紹介しながら、現地の人が考える防災を形にするため活動していきます!


事業開始時の説明会に集まった関係者

<事業の概要>
ウガンダ西部のカセセ県は、気候変動の影響により、近年毎年のように洪水に見舞われ甚大な被害が発生しています。この事業では、カセセ県内の河川の下流に位置するため洪水被害が長期化しやすい農村部において、地方行政機関と連携の下、子どもを含む住民自身が子どもや家庭、そして地域全体に対する災害の影響を分析し、その被害を軽減していくための防災活動計画を作成して、さらにその計画に基づいて活動していきます。子どもを中心とした防災事業として、子どもたちの視点を取り入れることに重点を置きつつ、子どもや社会的に弱い立場の人々にとってより安全な地域づくりを目指します。

参考:外務省HPにおける事業紹介ページ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/region/africa/uganda/page23_000141.html

本事業は、みなさまからのご寄付と外務省の助成を受けて実施しています。

(報告:ウガンダ駐在員 不破麻理子)




 

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