ウガンダ(公開日:2019.06.07)
【ウガンダ防災事業】開幕式の開催−ウガンダ西部での防災事業が2年目に入りました
ムサ・エチュウェル首相府災害対策・難民担当副大臣(写真の左から2人目)、セーブ・ザ・チルドレン・ウガンダ事務所代表ブレッヒェ・ヴァン・リス (写真の左から3人目)、および亀田和明駐ウガンダ共和国日本国大使(写真の右から3人目)が、開幕式にてカセセ県のコミュニティに、防災活動のための道具を渡す様子(ウガンダ国カセセ県)
2019年2月から、セーブ・ザ・チルドレンが、ウガンダ西部カセセ県で行っている防災事業の2年目の活動が始まりました。これを受けて、3月20日に、カセセ県ニャキユンブ準郡のカトジョ小学校にて、亀田和明駐ウガンダ共和国日本大使、ムサ・エチュウェル首相府災害対策・難民担当副大臣らを招いて開幕式を開催しました。
カセセ県の住民は、この10年ほど、洪水の頻発化や乾期の長期化など、気象パターンの変化によって農業や日常生活に甚大な被害を受けてきました(【ウガンダ防災事業】研修に参加したバナナ農家の声)。セーブ・ザ・チルドレンは、2015年2月から3年間、同県のカルサンダラ準郡にて、住民の災害や気候変動に対応する能力の向上を目指す活動を実施してきました。
また、2018年2月からは、事業地を拡大し、同じ県のなかのマリバ準郡およびニャキユンブ準郡でも、防災事業を実施しています。2015年以降、気候変動適応型農法や灌漑施設を導入したり、小規模な橋の建設、村を通る河川の護岸工事などをしたり、県・準郡・村・学校防災クラブにおける災害対策委員会設立および防災計画立案を支援したりしてきました。これまでに、県内の3準郡、43村、38の学校が事業に参加しています。
開幕式にて、亀田和明駐ウガンダ共和国日本大使は、
「防災への投資は、災害被害に対応するよりもはるかに費用対効果が高いと言えます。一方、災害対策委員会の設置だけでは、効果的な防災が行われるとは限りません。人々の命を救う成功要因は、コミュニティ住民の意識と日々の備えにあります」と述べました。
カセセ県は、国内でも最も災害が発生しやすい県の一つです。過去数年の間に、コミュニティは多量の降雨による鉄砲水、地滑り、長期にわたる乾期、暴風雨、作物の病害に苦しんできました。特に農村地域では、農作物への被害や食料確保への脅威、貧困の拡大など、災害は深刻な影響を及ぼしています。
セーブ・ザ・チルドレン・ウガンダ事務所代表のブレッヒェ・ヴァン・リスは、以下のように話しています。
「頻繁に自然災害が発生し、多くの家族は、子どもたちを養い、学校に通わせるのに大変な思いをしています。本事業は、コミュニティ主導のアプローチを用いることで、現実的で、無理のない費用で、効果的な方法により災害や気候変動の脅威と影響を軽減できる可能性を示すものです。我々は、同事業の教訓が、ウガンダ国内の他の災害が発生しやすい地域へ共有され、さらなるコミュニティのレジリエンス向上に寄与することを願っています。」
他にも同事業では、脆弱な農村コミュニティに情報を広めるため、コミュニティ・ラジオによる早期警報システムを設置しました。また、県内38ヶ所の小中学校で防災クラブを設立し、子どもたち自身が防災リスク評価に積極的に関与し、コミュニティで実施可能な対応策を検討しています。
事業2年目においては、県、準郡、村レベルでのコミュニティ防災組織・体制の一層の強化、防災行動計画の実施促進、情報共有の支援、県の開発計画および予算における防災活動の主流化を目的とした県指導者の活動参加の促進に注力していきます。
最後に、ムサ・エチュウェル首相府災害対策・難民担当副大臣は、ウガンダの人々へ継続的な支援を提供してきた日本をたたえるとともに、カセセ県を防災のモデル県とし、ウガンダ国内の他の災害の多い地域においても、カセセ県での経験を活用することができるよう、ウガンダ政府内の大臣らに働きかけることを約束しました。
本事業は、皆さまからのご寄付、外務省の日本NGO連携無資金協力の助成、および有限会社三平商会のご支援を受けて実施しています。
(海外事業部 ウガンダ駐在員:榮)
2019年2月から、セーブ・ザ・チルドレンが、ウガンダ西部カセセ県で行っている防災事業の2年目の活動が始まりました。これを受けて、3月20日に、カセセ県ニャキユンブ準郡のカトジョ小学校にて、亀田和明駐ウガンダ共和国日本大使、ムサ・エチュウェル首相府災害対策・難民担当副大臣らを招いて開幕式を開催しました。
カセセ県の住民は、この10年ほど、洪水の頻発化や乾期の長期化など、気象パターンの変化によって農業や日常生活に甚大な被害を受けてきました(【ウガンダ防災事業】研修に参加したバナナ農家の声)。セーブ・ザ・チルドレンは、2015年2月から3年間、同県のカルサンダラ準郡にて、住民の災害や気候変動に対応する能力の向上を目指す活動を実施してきました。
また、2018年2月からは、事業地を拡大し、同じ県のなかのマリバ準郡およびニャキユンブ準郡でも、防災事業を実施しています。2015年以降、気候変動適応型農法や灌漑施設を導入したり、小規模な橋の建設、村を通る河川の護岸工事などをしたり、県・準郡・村・学校防災クラブにおける災害対策委員会設立および防災計画立案を支援したりしてきました。これまでに、県内の3準郡、43村、38の学校が事業に参加しています。
開幕式にて、亀田和明駐ウガンダ共和国日本大使は、
「防災への投資は、災害被害に対応するよりもはるかに費用対効果が高いと言えます。一方、災害対策委員会の設置だけでは、効果的な防災が行われるとは限りません。人々の命を救う成功要因は、コミュニティ住民の意識と日々の備えにあります」と述べました。
カセセ県は、国内でも最も災害が発生しやすい県の一つです。過去数年の間に、コミュニティは多量の降雨による鉄砲水、地滑り、長期にわたる乾期、暴風雨、作物の病害に苦しんできました。特に農村地域では、農作物への被害や食料確保への脅威、貧困の拡大など、災害は深刻な影響を及ぼしています。
セーブ・ザ・チルドレン・ウガンダ事務所代表のブレッヒェ・ヴァン・リスは、以下のように話しています。
「頻繁に自然災害が発生し、多くの家族は、子どもたちを養い、学校に通わせるのに大変な思いをしています。本事業は、コミュニティ主導のアプローチを用いることで、現実的で、無理のない費用で、効果的な方法により災害や気候変動の脅威と影響を軽減できる可能性を示すものです。我々は、同事業の教訓が、ウガンダ国内の他の災害が発生しやすい地域へ共有され、さらなるコミュニティのレジリエンス向上に寄与することを願っています。」
他にも同事業では、脆弱な農村コミュニティに情報を広めるため、コミュニティ・ラジオによる早期警報システムを設置しました。また、県内38ヶ所の小中学校で防災クラブを設立し、子どもたち自身が防災リスク評価に積極的に関与し、コミュニティで実施可能な対応策を検討しています。
事業2年目においては、県、準郡、村レベルでのコミュニティ防災組織・体制の一層の強化、防災行動計画の実施促進、情報共有の支援、県の開発計画および予算における防災活動の主流化を目的とした県指導者の活動参加の促進に注力していきます。
最後に、ムサ・エチュウェル首相府災害対策・難民担当副大臣は、ウガンダの人々へ継続的な支援を提供してきた日本をたたえるとともに、カセセ県を防災のモデル県とし、ウガンダ国内の他の災害の多い地域においても、カセセ県での経験を活用することができるよう、ウガンダ政府内の大臣らに働きかけることを約束しました。
本事業は、皆さまからのご寄付、外務省の日本NGO連携無資金協力の助成、および有限会社三平商会のご支援を受けて実施しています。
(海外事業部 ウガンダ駐在員:榮)