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ウガンダ
(公開日:2018.08.13)

【ウガンダ 南スーダン難民支援】 子どもたちが楽しく学び、成長できるように

 
2016年7月上旬に発生した南スーダン国内での武力衝突により、周辺国に逃れる南スーダン難民は今も後を絶ちません。ウガンダには現在、100万人を超える南スーダン難民が避難生活を送っていますが、南スーダン国内では依然混乱が続いており、難民が帰還できる見通しは立っていません。このような中、セーブ・ザ・チルドレンは、ウガンダ北西部の難民居住区にて、南スーダン難民の子どもたちに対し、子どもの保護に関する支援、幼児に対する就学前教育や乳幼児の栄養支援、保健サービスも含めた総合的な発達支援を実施しています。今回は、就学前教育プログラムについて紹介します。


外で体を動かす子どもたち。心身の発達のためにさまざまな活動が行われています。

就学前教育プログラムは日本の幼稚園にあたるもので、主に3歳から6歳の子どもたちに教育の機会を提供しています。学校に通い始める前に義務教育の基礎を培う知識を身につけることは、子どもたちのスムーズな初等教育への移行につながります。また、就学前教育で子どもたちが得られる体験は、脳の発達にも影響します。この時期の心身の発達は子どもたちのその後の総合的な発達にも影響するため、非常に重要です。

南スーダンではアラビア語やディンカ語などが使用されていますが、ウガンダの学校では、子どもたちは英語で教育を受けます。学校に進学する前に英語での読み書きができるようになることは、初等教育へのスムーズな移行につながるため、就学前教育プログラムでは、英語を中心に、適宜アラビア語なども交えながら活動を実施しています。また、入学前の子どもたちがこれから通う小学校の様子を知ることができるよう、年長の子どもたちは学校訪問なども行います。


ドラムの音に合わせ行進し、小学校見学に向かう子どもたち

就学前教育プログラムを担当するのは、セーブ・ザ・チルドレンの研修を受けたボランティアたちです。ウガンダ人のほか、難民自身もボランティアとして活動しています。子どもたちは、ボランティアから読み書きや算数を教わり、また、手洗いや挨拶などについても学びます。ボランティアたちは、障害のある子どもや学習能力の違いに配慮した授業の進め方、異なる言語での教え方についても研修を受け、より多くの子どもたちが、安心して授業に参加し、内容を理解できるように環境を整えていきます。
 

石などを使って数字の書き方を学ぶ子どもたち

また、身の回りのものを使って教材を手作りするなど、子どもたちが勉強を楽しめるようさまざまな工夫も凝らしています。例えば、キャッサバ(芋の一種で、ウガンダでは主食の一つでもある)の粉と紙、そして水を混ぜて液状にし、フルーツやオクラ、お鍋などの形に成型し、子どもたちがアルファベットや、円形・三角といった形を学ぶ教材にしています。ボランティアからは「自分たちが作った教材だと子どもたちがより関心を持ってくれるし、お金も節約することができる。研修などで水が配られた時には、そのペットボトルを取っておいて、ペットボトルで教材を作るアイデアを考えたりしているよ」といった声があがっています。



就学前教育ボランティアが手作りした教材。
動物や果物などが並びます


難民居住区での生活が長期化する中、セーブ・ザ・チルドレンは、子どもたちが楽しく安全に学び、成長していくための環境や機会をつくっていきます。

本事業は、皆様からのご寄付と、ジャパン・プラットフォーム、サラヤ株式会社からのご支援により実施しています。
(海外事業部 ウガンダ担当 :福田直美)




 

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