ミャンマー(公開日:2013.06.14)
母と子のための地域に根ざした総合的な母子保健事業第2期の開始(2013.06.14)
昨年3月16日に開始した「母と子のための地域に根ざした総合的な母子保健事業第1期」が、3月15日に無事完了し、引き続き、3月16日から第2期事業が始まりました。第2期事業は、第1期事業の対象村でのモニタリングを継続しつつ、第2期事業の新しい対象村に活動を拡大し、同時並行で進めます。対象村は第1期の301村に第2期の対象村268村を加え、合計569村。加えて、農山村地域における母子保健サービスの中心的存在となる助産師が常駐するサブ・ルーラル・ヘルス・センターを4箇所に建設する予定です。3年事業の大きな山場となります。
第2期事業は、現地職員に対する技術的な再研修とベースライン調査ワークショップを完了し、現在、対象村でのベースライン調査を実施中。対象村へのアクセスが比較的容易なタウンシップではベースライン調査を完了し、すでに新しいボランティアの選定と育成研修に入っています。全6対象タウンシップへの最初の巡回指導が完了し、第1期事業での経験を活かしながら、事業は概ね順調に進行していることが確認されました。
本事業は、保健当局との連携を通した母と子の健康改善を目指した取り組みです(2012年4月9日の記事をご参照ください)。すべての妊産婦が、妊娠期、出産時、産褥期*に必要な保健サービスを適切な時期に受け、生まれた子どもたちの健やかな発育のための正しい食生活や、感染症を予防する生活習慣、病気になったときの正しいホームケアと重症化前の迅速な受療行動などを促進する事業です。母と子を一体とした「継続ケア」を地域に根付かせることに力点を置いています。
*産褥期(さんじょくき):分娩後からだが妊娠前の状態にもどるまでの期間
農山村の孤立地域における本事業の中心的役割を担うのは、助産師、補助助産師、RHボランティア*。すべて女性です。まさに「女性の、女性による、女性のための事業」といえるのかもしれません。
*RHボランティア:妊婦、産後間もない産婦、新生児の健康に関する活動を担うボランティア
事業で作成した教材を用いて保健教育を行うRHボランティア
講義を真剣に受講する補助助産師候補生
地域の母子保健サービスの担い手 助産師
引き続きご理解とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
(報告:ミャンマー事務所 藤野)