ミャンマー(公開日:2012.07.04)
三顧の礼?三度目の正直?(2012.7.4)
前回(6月19日)のエントリーに引き続き、6月26日から29日まで、外務省日本NGO連携無償資金協力制度により実施されている、地域に根ざした母子保健事業の現地事務所へ出張しました。今回の出張地は、マグウェ地域の中西部に位置するンガペ・タウンシップとミンドン・タウンシップ。前回のソーやセドタラと同じく、2011年1月からグローバル・ファンドの支援によるマラリア対策事業も並行して実施中です。
今回の出張には、マグウェ地域保健局長の表敬訪問もありました。地域保健局長とは、マグウェ地域の25のタウンシップの保健行政を司る要職。こちらの出張のタイミングにあわせて面会を取り付けることはとても難しいのですが、本事業の6つの対象地域のうち4つがマグウェ地域内にあり、また同じく地域に根ざしたマラリア対策事業も実施中であることから、円滑な事業運営のためには良好な連携と信頼関係が欠かせません。これまでに、2回の面会の約束を取り付けたのですが、残念ながらいずれも急用のために面会はキャンセルになっていました。今回も面会時間に到着したのですが、急な会議に出席しているために不在とのこと。「会議が終わるまで待たせていただきたい」と告げ、待つこと約1時間。3度目の訪問にして、ようやく面会することができました。
常にお忙しい長官。限られた時間なので、事業を要約して説明。静かにじっと耳を傾けてくださり、概説が終わると間髪いれず
「私に何ができますか?」
話が早い。単刀直入に、本事業の活動で特に保健当局との連携が必要な、補助助産師の養成研修と保健所の建設支援に関して、協力と支援を要請しました。すると、各タウンシップの保健局長に連絡して実務的な協議をするように指示を出されました。面会や協議の場では理解を示すものの、実際に物事がすぐに動くことは多くはないのが現実ですが、3度目にしてようやく実現した面会は、大きな前進の一歩となりました。
予定通り、翌日はンガペ、翌々日はミンドンを訪問。マグウェ地域保健局長の指示どおり、現地の保健局長と、補助助産師の養成研修の開始時期や研修生の選定、保健所建設の候補地の選定など、実務的な協議ができました。現地事務所での事業内容の詳細説明と予算管理の指導、対象村の訪問などを含め、今回の出張も充実したものになりました。
残るはテゴンとクンジャンゴンのふたつのタウンシップ。来週、行ってきます。
引き続きご理解とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
(報告:ミャンマー事務所 藤野)