ミャンマー(公開日:2011.08.22)
栄養改善事業の成果と今後(2011.8.22)
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、外務省日本NGO連携無償資金協力により、バゴー地域テゴン・タウンシップにて「母乳・補助食の栄養指導と生計向上支援事業」を実施しています。事業開始から1年間が経ちましたので、活動の成果をご報告させていただきます。
【栄養不良の子どもたちの数が減少】
下のグラフは、本格的な活動の開始前(2010年6月)と活動実施後(2011年2月)における、対象地域の全5歳未満の子どもに占める栄養不良児(中度・重度)の割合の変化です。活動開始から6ヶ月間で、11.6%から5.9%へと顕著に減少。子どもたちの栄養状態に大きな改善がみとめられ、事業の目標が達成されました。
【支援が終わった後には...コミュニティによる持続的な生計向上活動】
事業終了後は村人自身で子どもたちの栄養を改善・維持することを目指し、村人の発意により養鶏と家庭菜園の生計向上支援グループを形成しました。技術研修を実施し、鶏、小屋、農具、野菜の種などを村人と共同で調達。養鶏は86グループ、家庭菜園は61グループがそれぞれ活動を開始しています。さらに、79グループが余剰の卵や野菜を搬送する自転車(供与)を活用しています。これらの生計向上活動により、子どもたちの栄養バランスの取れた食生活を確保するとともに、家庭の所得向上を目指しています。
家庭菜園での技術指導の様子
【よりたくさんの子どもとお母さんたちのために】
本事業は3年計画で、第1期が顕著な結果とともに無事に完了しました。現在、第2期の事業案を申請中です。第2期では、よりきめ細やかなサポートを提供できるように母乳育児カウンセラーを育成したり、医療施設や助産師などの地域医療との連携をより強化したり、第1期で得られた教訓を活かしてより効果的な事業となるよう努力を継続していきます。
引き続きご理解とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
報告:ミャンマー駐在員 藤野