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ガザ
(公開日:2024.01.22)

【パレスチナ・ガザ地区】3ヶ月の攻撃で、一日あたり10人以上の子どもが手足を失う

 
2023年10月7日の空爆開始以来、パレスチナ・ガザ地区では1日平均10人以上の子どもが片足または両足を失ってきました。

国連児童基金(ユニセフ)によると、これまでに1,000人以上の子どもたちが片足または両足の切断を余儀なくされ、世界保健機関(WHO)によると、こうした子どもたちの手術の多くは麻酔なしで行われてきました。紛争の影響でガザ地区の医療システムは崩壊し、医師や看護師の不足、麻酔薬や抗生物質などの医療用品の不足が深刻になっています。

ガザ地区にある36の高度医療を提供する病院のうち、13はまだ稼働しているものの、医療機器を動かすのに必要な燃料や基本的な医薬品の不足のために、部分的な運営しかできていません。また、部分的に機能している南部の9つの病院は、そうした状況に直面しながらも、収容能力の3倍の数の患者を受け入れざるを得ません。WHOによると、紛争前と比べ、ガザ地区の医療従事者は30%しか働けていません。



セーブ・ザ・チルドレンのパレスチナ事務所代表のジェイソン・リーは(ガザ地区への視察の後)、次のように述べています。

「私は、子どもたちが爆撃の傷で運ばれてくる際、医師や看護師が完全に言葉を失っているのを目撃しました。子どもたちがこれほどの痛みを抱えているにもかかわらず、それを治療するための必要な設備や薬が不足している状況は、経験豊富な医療の専門家たちにとってさえ、非常に厳しいものでした。さらに、爆撃によって傷つけられた幼い子どもの光景や叫びは、人間として理解することはおろか、和解することもできません。

小さな子どもたちは、爆撃によって人生を変えるような大きな傷を特に受けやすいです。彼らの首や胴体は非常に弱く、脳も簡単に傷ついてしまいます。頭蓋骨はまだ完全に形成されておらず、筋肉も発達していないため、目に見える損傷がなくても、爆風で腹部の臓器が引き裂かれる可能性も高くなります。この紛争における子どもたちの苦しみは、想像を絶するものになっています。

この苦しみ、子どもたちの殺傷は、子どもたちに対する重大な侵害として非難されるべきであり、加害者は責任を負わなければなりません。

国際社会が国際人道法に基づく責任を果たし、国際的な懸念事項の最も深刻な犯罪を防ぐための措置を取らない限り、歴史はいずれ私たち全員を裁くでしょう。私たちは過去からの教訓に耳を傾け、『残虐行為』が繰り返されるのを防がねばなりません。

そして、明確な停戦がなければ、市民の殺害や傷害は終わらず、人道支援をまさに必要としている人や場所に支援物資が提供されることはありません。これには、負傷した子どもたちに対する必要不可欠な医薬品も含まれています。明確な停戦がこれらの問題を解決する唯一の手段です。」

ガザ保健省によると、10月7日からの3ヶ月間で、約2万2,000人のパレスチナ人が犠牲になり、さらに5万7,000人が負傷しています。セーブ・ザ・チルドレンは、1953年以来、パレスチナの子どもたちに必要不可欠な支援を届けてきました。パレスチナ・ガザ地区にいるセーブ・ザ・チルドレンのチームは、昼夜問わず、支援を必要としている人たちを支援するために必要不可欠な物資を整え、ガザ地区の人たちに支援を届けるために尽力しています。

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