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ガザ
(公開日:2023.11.02)

【パレスチナ・ガザ地区】子どもの犠牲者数が3,300人に:スタッフの声

 
[2023年10月29日付]
パレスチナ・ガザ地区(ガザ)の保健省によると、ガザでは3週間で3,300人の子どもが犠牲になりました。
以下は、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区のスタッフから届いた声です。


「2週間前、私は東エルサレムで第一子を出産しました。息子は健康で、夫も私も息子をとても愛しています。その一方で、私は悲しみと罪悪感を覚えています。

ガザの母親たちは、子どもが犠牲になった場合、埋葬される前に身元を確認できるよう、子どもの手に名前を書いています。病室ではなく、がれきの中で出産したり、麻酔無しで帝王切開したりしています。がれきの下に自分の子どもが埋まったままの母親もいます。我が子の死という想像を絶する苦しみに耐えています。そして、常に子どもの命が脅かされていることに恐怖を感じています。そのことを知っているので、私は生まれたばかりの自分の子どもと過ごすという普通のことに幸せを感じる度、罪悪感も覚えます。



私は、この地で生きてきたので、小さいころから暴力が身近なものでした。そして、度々起こる暴力行為は、「衝突」「小競り合い」と表現されるのが常でした。友人が犠牲になったり、きょうだいが何の罪もないのに拘束されたり、兵士が突然襲撃してきたり家を破壊したり、道路が閉鎖されたり、ということはよくあることです。しかし、今回の事態は明らかに違います。あまりに凄惨な暴力と、情報の氾濫、政治的背景に恐怖を覚えます。

世界は、まるでガザの子どもの命が他の国の子どもたちの命よりも重要でないと考えているかのように、時折感じます。先日、パレスチナの人たちが「動物」と表現されたことに対して、国連はヘイトスピーチの危険性があると警告しました。この言葉は私たちの尊厳を真に傷つけることはできませんが、しかし間違いなく、この言葉は、私たちの人間性を無いものにし、子どもたちの死や苦しみを見えないものにしてしまいます。

ガザの友人や家族から、悲痛なメッセージが届き、私は携帯を片時も離せなくなっていました。毎朝同じ『生きています』という言葉を待っていましたが、電話回線とインターネットアクセスが遮断されることもあります。ガザの人たちは世界から切り離されただけでなく、食料や安全な水、保健医療サービスを利用することもできなくなっています。

これは誇張でも何でもありませんが、ガザへの必要な物資が届かなければ、多くの子どもは生き残ることができないでしょう。爆弾のせいではなく、脱水症状や病気が原因で子どもたちは犠牲になっています。停戦が成立せず、人道支援が妨げられたまま、時間が経過すれば、トラックに積まれた支援物資をひつぎに置き換える必要があるでしょう。しかし、たった 十数台 のトラックが毎日1ヶ所の検問所を通過できるだけなので、疑問に思わずにはいられません。3,300 人分の子どものひつぎを運ぶには、何台のトラックが必要になるでしょうか。あと何基ひつぎが必要になるでしょうか。」

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